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第9話『門』

 旅立ったイスティアがまず最初に向かった先、それは『門』と呼ばれる魔界でも特殊な装置がある場所だった。

 そこは地面に大穴が開いており、その中には禍々しい霧状の何かが渦巻いている。

 その渦巻く何かに飛び込めば、魔界から人間界へと移動出来るわけだが、その前に、操作係りの悪魔に言って魔法装置で座標を入力する必要があった。


 入力した座標によって、人間界のどのあたりに出るかが決まる。

 イスティアは『門』に到着すると、旅立ち前に母から渡された皮紙を確認する。

 そこには血文字で座標が書かれていた。


 何だかんだで娘を心配する母親が、いろいろと人間界について教えてくれる悪魔が住んでいるという山の座標を教えてくれていたのだ。


「座標は『おっぺけぺの、ぽぴっとな』でよろしく」


 イスティアが皮紙に書かれた文字を読みあげると、係りの悪魔が面倒臭そうにぽちぽちと装置に座標を入力していく。


「はいはいっと。入力したから通っていいよ」


 係りからのGOサインが出たので大穴へと飛び込むイスティア。

 これで人間界へと行けるわけなのだが……。


 イスティアが大穴に飛び込んだ後、係りの悪魔が入力した座標の誤りに気付く。


「げっ、間違えて『おっぺけぺの、ぽちっとな』で入力しちまった。……まっ、いっか!!」


 悪魔の仕事は結構てきとうなのである。

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