ネット世界
最悪だ。
熱くなる眼のふちを必死に抑え、歩く。
中間テストの結果が返ってきた。
「何、この点数。こんなの母さんに顔向けできないじゃん・・・」
気を緩めると泣きそうだった。
今回のテスト勉強は、大切な時間を削ってまで勉強をしたから。
ちゃんとした結果が出なかったのが何より悔しくて。
「授業だって、必死になってうけたのに・・・」
元々数学は苦手だった。
授業中も、問題が全く分からないから退屈で。
でも必死になってやっていた。
ただただ一所懸命にノートをとり、家に帰ってから見直す。
手ごたえは少なからずあった。
けれど、この点数はないだろう。
「なによ・・・33点って!!」
一般的に言う赤点。
前回は19点だったから、それに比べたらマシなのだとは思うけれど。
「わかんないもの・・・しょうがないじゃない・・」
酷い点数のテスト用紙をクシャリと丸めた。
* * * * * * * *
テスト用紙はビリビリに裂いた。
もう、知らない。
少し軽くなった胸をなでおろし、自室に入ると鍵を閉めた。
いつも通りノートパソコンを開くと、いつものチャットサイトにログインする。
そのサイトでは、私はだめだめな鈴本京花じゃない。
明るくて、優しい月本琉花
表面上でもよかった。
ただ、つながりが欲しかっただけ。