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悪食-外来種による蹂躙の軌跡-  作者: RTB
プロローグという名の存在説明
3/18

三話

行動することが大事


前回かっこよく私は生きるのだとか言ってみたが実際プランがあるわけではない。



そもそも寿命がどれほどのものかもわからない。



私は何なんだ。



目というものは存在しないが感覚として他の因子を感知することはできる



私単体で宇宙空間で思考し生存していける程度に私は耐性を持っているらしい。



「******・・・・???」



私が感知した結果、全方位1000私単位に生命体は存在しない。(私単位=彼女自身を50Mの球体として換算)



軽く1000私単位とか言ったけど演算した結果というより感覚で分かってしまっているだけだ。人間でいうなれば手が届く範囲といったところか。



「・・・・**」



手を伸ばす感覚に身を任せてみれば私の真ん中から伸びていく一本黒い触手。

大よそ先ほど感知した範囲まで伸ばすことができた。全方位伸ばすことができるようだ。



これは便利だ。



生まれて幾ばくの時間が過ぎたかはわからないが、私は始めて体を動かすことに成功した。




暫く体を色々動かし実験し、ある程度体を動かすことにも慣れてきた。



しばし触手を伸ばし運動していた私に同程度の大きさを持つ岩が流れてくるのを感じた。



近くを通るだけで、当たりはしない軌道ではあるが私は好奇心に駆られその岩に数本の触手を伸ばしてみた。



岩に触手を接触させるとちくりとした刺激を触手に感じた。



「??」



その疑問を捨て置き包むようにして私の元へと運ぶ。



そうして近くで見てみると特に特徴のない岩であるとわかる。

しかし私には先ほど感じた刺激がなんであるか近くで岩を見て本能で分かった。



「・・・・・」



食べたい。



私が生命体として一番最初に持った欲求は食欲であった。



食事をすることは生命を維持する上で最も大事な事だ。



まさか岩相手に食欲がそそられるとは思わなかったが。



食べ方などわからなかったが体が本能が分かっているのだろう



触手が平たく大きくなり岩を包んでいく。



そうして同程度の大きさを持つ私とゆっくりと同化していく。



離れてみれば黒い球体同士がぶつかり、一つになっていったように見えたのだろう。



「・・・・***!」



うまい。



同じ大きさの球体が合体してなんで球体のでかさが変わらないのかは知りようもないが、うまいということはわかった。



・・・・ざざ・・・・ざざざ・・・



「??」



私の中にノイズが走ったと同時にいま吸収した岩がどのような成分か詳細にわかるようになった。



どうやら取り込んだ物質を分解、吸収、分析しているのだろう。



・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・


主成分として鉄ニッケル合金、数%のコバルト、金、白金 イリジウムなどが成分としてあるようだ。



これは・・・・面白い。



私がなぜ発生したかは分からないが、私には食欲があり知的欲求があるのだ。



そして私の体には物質を取り込む力がある、天啓といってもよかった。



私は私が私であるために食べよう。



あらゆる存在を食べてみよう。ならば世界が分かるはずだ。



それこそが私が生きる使命なのだ。


















きっと食欲ってのはすべての生命体の基本なんだなと思います。

だってご飯はおいしいもぐもぐ。

食べれば生きることができるのだ、生命とはかくも単純で美しい。

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