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十三話

いつか一人旅をしてみたいものだ。

ノルウェーとか。

----マザー----



黒天となった星の上空で久々の宇宙空間を漂いながら、私は分体からもたらされる情報の分析を行っていた。



もたらされる情報はそれほど目新しい情報はないが、どうやら分体達は順調に活動を続けているようだ。



現在分体達は3000体ほど放出している。

ほとんどが宇宙空間に漂い岩やチリにしか遭遇していないようだ。



・・・ザザ・・・ザザザ・・・



分体の内の一体がどうやら感知範囲内に不自然な引力反応が存在しているのを感知したようだ。



簡単に言えば引っ張られている。



大質量の惑星が存在するのだろうか。

もしくはブラックホールか超新星爆発か。



面白い。

この宇宙では退屈な時間が多すぎるのだ。


調査をするらしいので許可を出しておく。


分体の一つをフォーカスしてみよう。



----分体の一体----



調査への許可が下りた。


まぁ私なのだから結果は分かっていたのだが。


分体を一人生み出し、待機させる。



私よ。私に何かあれば捜査の引き継ぎをお願いする。


(了解だ私よ。)



何が待っているのだろう。



胸のたかなりを感じ私は引力反応の方へ体を進めていった。






暫く後に私は穴を発見した。



穴といっても実際に穴が宇宙に空いているわけではない。



光をはじめあらゆる感知波が返って来ないために知覚することができずに宇宙に穴があいているとしか表現ができないのだ。



どうやらあの穴が引力反応の中心であるようだ。



感知波であるX線や赤外線が返ってこないところを判断するに凄まじい引力を持った穴であることが分かる。



ゆっくりではあるが周囲の全てのものがあの穴へ引き込まれているようだ。



いやゆっくりに見えるだけで実際の引き込まれる速度は相当なものだろう。



私は引力源について調査する旨をマザーへと飛ばす。



ふむ・・・マザーよ。



(どうしたドウタよ。)



私はあの穴へ行くことにしよう。



私とは違う捕食形態を持った穴だ。今まで取り込んだ物質はそれはもう膨大だろう。



(なるほどそれは素晴らしい考えだ私よ。)



そうだろう私よ。




ああ楽しみだ。



今更帰還などする気はないすることもできない。


ご馳走がたまった部屋が目の前にあるのだ。そして今もご馳走が運び込まれている。


すぐ行くべきだ。今すぐに。



体の本能がそう私に語りかけている。



あの中には何が詰まっているのだろう。何がいるのだろう。


もしからしたら唯の穴でどこかへ繋がっているのか。


だとしたらどこへ。この宇宙からの出口だと言うのか。


疑問は尽きない。


好奇心は一度首をもたげると厄介なものでいつまでも気になってしまうものだ。



分からなければ知ればいいのだ。


無知は恥ではない。無知を甘んじることが恥なのだ。




行ってきます。



(行ってらっしゃい私。)




そうして私は宇宙にあいた穴へ飛び込んでいったのだった。

今日からまた短期出張なのです。

なので短いけれど許して!



引力反応→ブラックホール発見まで暫く後とか書いてますが


実際の発見年数は数千年掛かってます


宇宙は広い


時間の概念なんて無意味なのだ。

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