白い結婚!?それなら、私の戸籍をあげちゃいます!〜ブックマーク1000件のお礼SS 〜
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〜クロエ監修、お嬢様の好みの男〜
「違うわ!お嬢様の好みは、こっちの甘々台詞の王子様なのよ!」
「いやいやいや。実際の王子を知っているだろ?もっと上から目線でこんな優男じゃないって」
「馬鹿ね、ジェイド!これは乙女の夢なのよ!現実とは違うに決まっているじゃない。でもうちのお嬢様は甘々が好きなの!」
――そうか?そうなのか?これがモテるのか?
「こう、手を取って『僕のプリンセス』とか言っちゃうのよーー!!」
――大丈夫だろうか、俺の妹は。
ちょっと心配になる。
こんな台詞、鳥肌がたつんだが……。これがお嬢の好み……?
鳥肌をたてても、恥ずかしくて尻が痒くなっても試してみる価値はある。
◇◇◇
「あ〜〜……。今日も義母からグチグチグチグチと嫌味を言われて疲れたわ……」
お嬢様が部屋に帰ってきた。
この粗末な部屋のベッドではあまりにも似合わない美少女。
(ああぁぁぁ、かわいい)
顔が緩むのを我慢して、彼女の手を取る。
「お疲れ様でした、僕のプリンセス」
クロエ監修の、見た目だけは豪華なリーズナブルな衣装。所謂王子様スタイルで彼女の部屋で待っていたのだ。
「うっっっ!!わーーー!!!」
驚き過ぎたのか彼女は叫び声をあげた。
こっちも驚いた。
――駄目?やっぱり、クロエの言葉を信じた俺が馬鹿だった? 死にたい……。
「ジョン!?どうしたの、その服!あ〜、ジェーンの仕業ね?」
「……うん。……そう……」
今更ながら土に埋まりたくなるほど恥ずかしくなってきた。
「やっぱり、似合わない、というか。恥ずかしい……死にたい……」
追及されて、指摘されて。今すぐに消えたい……。
「もう!解釈が違うわ、クロエ!いい?ジョンはこう!壁に手をついて!私を逃さないように!腕に閉じ込めて」
何故かお嬢様に指導されている。何これ?
「そして、そのまま私の髪を一束掬い上げて口付けして!」
――え?いいの?そんな事していいの?
言われるがままに彼女の美しい金髪にキスをする。
「『このまま君を永遠に腕の中に閉じ込めて愛したい』って台詞!はい!どうぞ!」
――え?言うの?それ、俺が言うの?いいの?
「このまま、君を永遠に腕の中に閉じ込めて、愛したい……」
「キャーー!やっぱり、シルヴァ王子の告白はこっちよ!俺様も入りつつ愛を感じる、これよ!」
――シルヴァ王子??
よくわからないが、クロエとお嬢様の好きな小説の人物か。
結局、妹に振り回されただけだった。
疲れた……。でも。
(あぁ、後少しでキスができる距離にお嬢様が居る)
「このまま、キスしたい」
後少しで彼女のピンク色の小さな口に――。
「良し!!ジョン!貴方はちゃんとわかっているわ!合格!」
(俺!最後は我を忘れて、あんな事を……!あーーー!)
――その後。
俺は、深夜に何度も思い出して布団を蹴る事になるのだった。




