都会のエレジー
賑やかな都会は、孤独が重なり完成されるミルフィーユ。
甘さに魅かれた孤独がまた層を厚くさせる。
拡大に終わりはない。
可能性は無限大。
そのまるで美しい光に一瞬目がくらむ。
しかしいくら集まったところで孤独は孤独。
笑顔で挨拶をしたって結局は自分本位。
じゃれ合っていたって詰まるところはきれいごと。
それを忘れて、体裁のいい言葉を並べる自分にはたと気が付く。
勘違いするな。
誤解するな。
相手が求めているものと、相手が求めているだろうと思うものは違う。
その差が埋まらない限り、孤独は埋まらない。
ここは賑やかな都会。
他人行儀が今日も静かに笑ってる。