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現実の恋愛にセーブ&ロード  作者: 有田蟻太
6/7

初めてのデートその2

見た映画のタイトルは時をかける少女であった。


高畑監督の作品は自分も好きなのですごく楽しめたが、今の自分の状況を考えると凄く複雑な気持ちにさせられた。


そんなこんな映画が終わった後僕たちは映画館に敷設してあるゲームセンターに向かった。


「私あれがしてみたい」


そう彼女が言ってきたのはゲームセンターでお馴染みの太鼓の達人であった。


「いいね」


僕も少しやってみたいなと思っていたので賛同して向かった。


初めてやったが曲のリズムに合わせて太鼓をたたくのはなかなかに楽しかった。


「はじめてにしてはやるじゃない」

そう言った彼女の方を見ると彼女の画面には目で追うと酔いそうになるくらいの数の青い球やら赤い球やらがずらりと並んでいてそれが見る間に消えていく様子に僕は腰を抜かしそうになった。


「すごいねめちゃくちゃうまいじゃない」


びっくりして目が丸くなっている僕に


「私子供のころからピアノを習ていたからそれでリズム感覚染みついているのよ」


と彼女は答えた

僕はなるほどと思いつつ忙しくバチを打つのだった。



その日はそのあと二人で簡単に昼食を済ませて僕たちは一緒に帰路に就いた。

帰り道は学校のことなどで話に花を咲かせた。


僕は彼女を家の前まで送り届けると


「今日は楽しかったよじゃあまた明日」


と言って別れた


家に着くとまだ2時過ぎで時間もあったので巧に今日あったことを電話で話した。


僕の惚気話に巧は若干茶化しつつも最後まで聞いてくれた。

そのうえ


「せっかくだしもう少し長い間雑談でもしとけばよかったんじゃないか」


と的確なアドバイスもくれ、最後に


「いい加減付き合っちゃいなよ」


と茶化してきた


何となくだがその言葉の裏に、出ないと俺が付き合っちゃうぜと言っているような気がして僕は不安に駆られたので思わず


「なあお前好きな人とかっているか?」


とストレートにド直球で聞いてしまった。

彼女の依頼と自分の不安を晴らせるという2つの意味を持つこの質問に


「ん?どうした急に」


「まあとしになら言ってもいいけどよ実は俺ついこないだ失恋したとこなんだよ」


という僕の予想を180度ひっくり返すとんでもない答えが帰ってきた


「相手は誰だ?」


と俺が驚きを隠しきれず少し上ずった声で聴くと


「それはいくらとしでも秘密だ。まあ前のクラスの奴だよ。」


と答えた

俺が前のクラスの奴?誰だろう?と邪推していると


「もうそろそろ切るぞまたな」


「ああまたな」


と言ってその日の通話は終わりを迎えた


その日はそのあとまだ時間があったのでかねてより計画していた、日記をつけ始めることにした。


というのも次またいつタイムトラベルが起こるのか分からないので起こった時に自分がいつに戻ったのか分かるようにしておこうと思ったのだ。


今日起こったことなどを簡単にまとめて書いているとだんだん途中から無性に恥ずかしい内容になってきたのでさっさと終わらせてしまい机の中の奥の方に僕は隠すようにしまったのだった。





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