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現実の恋愛にセーブ&ロード  作者: 有田蟻太
4/7

学校

堅苦しくてもうしわけありません

最近谷崎の小説を読んでいるのでその影響かもしれません

その日僕はタイムトラベルが起きていると分かったが決して受け入れることができたわけではない。

その証拠に僕はその日学校を休むことにした。

母が心配するといけないので発狂こそはしなかったもののそれに近いことをしその現実から逃げるようにもう一度眠りについた。

そして起きるたびにスマホの日付を祈るような気持ちで確認した。

今から思うと僕はなぜ元の時間軸に帰ろうとしたのかよくわからない元の時間軸に戻っても彼女に振られた僕には決していいことが待っているわけではない。

むしろこの時間軸にいた方がもう一度告白するチャンスもあったはずである。

だがどういうわけかこの時な僕はそう願わずにはいられなかった。

おそらく自分の知っている社会の秩序に恐ろしく反しているこの状況に恐慌し、ただその異常な事態から脱却しようと四苦八苦したのであろう。だが僕のその努力は徒労に終わった。

午前中は夢落ちを期待して何度も布団の中に潜ったが効果はなかったし午後からもいろいろとインターネット等をつかって調べ、挙句の果てには家族全員にきのうのことを電話できいてまわったりもしたが、皆一様に母と同じような反応であった。

ちなみに家族には姉と父と母がおりに姉と父は今日の朝は早くから出てしまっていたのだが夜には帰ってきたので皆で食卓を囲んだのだ。


次の日の朝も僕は祈るような形でスマホを確認したがその画面は相変わらずきれいなままであった。

下に降りると父と母と姉とはすでに朝食を食べ始めていた。

彼らは一様に心配そうな或いは痛いものでも見るような目で僕を見てきた。

僕は

「昨日は少し体調が悪くて変なことを言ってたみたいだけど、1日休んでだいぶ良くなったからだ丈夫だよ」というと。

彼らはあまり納得のいった目はしていなかったが、興味がないのか或いは朝の忙しい時間帯に他人にかまけている余裕がなかったのか深くまで追求して来るようなことはなかった。

僕は朝ご飯を食べると学校に行く準備をした。

というのも僕は昨日寝る前昼前まで寝ていたためか寝付けが良くなかったので考え事をしていたのだ。

深夜テンションだからだろうかなぜかよく分からない方向に考えは進み、このタイムトラベルには意味があるのではないだろうかという結論に至った。

こうして僕はあの忌々しき卒業式の日に頭を巡らせているのであった。

こうしてたどり着いた結論は告白を来年の春までに成功させるということであった。

だからこそ僕は学校に行き彼女との関係をやり直して告白を成功させるという使命感、

いやここでまで意地をはってもしかたあるまい、

実際には、そうしたいという思いを持って僕は学校に向かったのであった。



学校につくと僕はよく見知った教室に入っていった

「よう、とし今年も同じクラスだな」

と僕の親友の匠が声をかけてきた

本来であれば僕はこの時、同じ様に同じクラスであることを喜ぶのであろう、実際去年はそうだった。

だが今の僕はこのことに何の驚きもなかったそのため

「ほんとだならっきーだね」

とぶっきらぼうに答える

すると巧は

「なんだよとしまだ体調悪いのか」

と若干心配そうに言ってきたので

ぼくは

「すまない、もう大丈夫だ」

と答える。

巧はまだ少し心配そうな顔をしていたがそこには触れずに。

「なあとしお前また彼女と同じクラスだぞ良かったな~」

といって彼女の方を指さす

「ここまでそろうと運命的なものを感じるな~まあこの場合お前だろうけどよ」

僕は

「そうだな」

と答えつつ思わず彼女の方を見てしまう

すると彼女も僕が見ているのに気が付いたのか僕の方を見て微笑みかけてくる

「なあ彼女絶対お前に気があるぜお前もあいつのこと好きなんだからいい加減告白しろよ」

けど僕はあの時のきおくがあるので、決してそういうわけではないということを重々承知している前の僕とは違うのである。

「多分違うよ」

巧は僕の予想外な反応に少し驚いたような顔をして

「なあとしお前なんか彼女とあっのか」

僕が答えられずに黙っていると

「まあ答えたくないなら別にいいけどよ、何かあるなら俺に言ってくれよな」

と巧は心配そうな顔をして言ってきたので

「何でもないよ本当に何でも」

と僕が言うと巧はそれ以上このことには触れてこなかった。こういうところが彼のいいところであり

僕が長い間友達付き合いをしている理由である。

そのあとは始業のベルが鳴ったので巧は自分の席へと戻っていった。

入ってきた担任は案の定前と同じ国語科の中村であった。





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