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現実の恋愛にセーブ&ロード  作者: 有田蟻太
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朝起きると

朝起きると何となくだが違和感を覚えたが昨日のことで傷心し切った心はこの事をたいして気にも留めず、部屋を出て自分の部屋にある二階からリビングのある一階へとおりていった。


リビングに入ると母はもうすでに起きており朝ご飯の支度をしていた。


母は僕を見ると


「早くしたくしなさい今日から学校でしょ」


?一瞬母が何を言っているのか分からなかった。つい昨日、3年間通っていた学校を卒業した僕は4月まで大学もなくいわゆる学校と呼ばれるものに行く予定はなかったからである。


「何言ってんの母さん僕は4月まで学校には行かないよ。」


すると今度は母がきょとんとした顔をして言った。


「何を言ってるのおとといからもう4月じゃないの。今日はあんた高校の始業式だって昨日言ってたじゃないの」


僕は唖然としてしまった。


一体この母親は何を言ってるんだ昨年50を迎えてもうボケてきたのであろうか?

いやボケてはいまい。


あまりのことについ先日までヤッケになって勉強した反語が出てきてしまったではないか受験勉強って恐ろしい。


僕がそんなしょうもないことで受験勉強の恐ろしさを実感しながらボケっとしていると母は


「何ボケっとしてるの‼早く食べないと遅刻するわよ」


なんだかよくわからんことを言い始めた。

本当にボケてるのかもしれない少し心配しつつ


「何馬鹿な事言ってるの昨日高校の卒業式があったじゃないかまだ3月の10日だよ」


と僕が言うと母は


「何寝ぼけたこと言ってんのあんた今年で高2でしょう?少し休みがあったからぼけてるの?大丈夫?熱でもあるんじゃないの?」


と本気で心配したような顔して言ってきた

僕は母がとうとう本気でボケてきたんだなと思い口を開きかけたところで


「4月3日の朝のニュースです」


朝、よく耳にしたニュースキャスターの声が流れてきた

すると母は


「もうこんな時間、としちゃん急いで学校の支度しなさい」


と僕に早く学校に行くようせかしてきた。


僕はもう何が何だかわからなった。


きっとはれときどきぶたの主人公も、

ニュースキャスターが「今晩の天気は晴れときどきぶたです」といった時

こんな気持ちになったことであろう


10円安だっけかなまあいい

とにかく僕は混乱しながらもご飯を口にかきこみ、2階の自分の部屋へと逃げるように走りこんだのであった。


「転ばないようきおつけてね~」


という母ののんきな声が聞こえるが今は無視だ


部屋に入ると僕は先ず自分のスマホを探した

 

やっと発見した自分のスマホを立ち上げると

そこには4月3日7:45とでかでかと表示されていた


さらに文字を目で追うと2017という文字まであったちなみに卒業式は2018年の3月9日にあったのでこれは明らかにおかしかった


僕はこれがすべて実は母さんのいたずらだというあまりにも少ない希望の裏付けを求めて部屋の中を見渡した


机の上には受験のために買いそろえた参考書が一つもなくその代わりとでもいうようにしまっておいたはずの漫画が散乱しておりそれは僕が昨日までの僕とは違うということを物語っているようだった


また朝何となくで放置していた違和感もその正体が分かってきた


部屋が前より少し広いのである僕は成長期が少し遅かったのでこの1年で伸びたのであろうもはや確定的だった


最後に一縷の望みをかけてもう一度スマホを見たがその文字は変わることなく2017と4月3日と7:48分という文字を映していた。


その画面は昨日までのものとは違いまるで新品のようにきれいで傷一つないものであった。まあたぶん本当に新品なんだけど、、、


兎にも角にも僕はようやく自分が過去にタイムスリップしたという事実を知ったのだった。



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