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第9話

第9話


またしても迷宮管理局のホームページさま様で

スキルの使用について調べてみたところ

迷宮外ではスキルを使用する事が出来ないらしい。


法律的に使用してはいけないとか

使用したら罰せられるとかでは無くて。

どんなに迷宮の中でレベルが高くて強いスキルを持っていても

外に出ると()()()

つまり一般人に戻ってスキルが使えなくなるらしい。


鍛えた筋肉や技それに伴う技術的なもの云々(うんぬん)については別物らしいが。


そして、例外なのが迷宮産の魔道具やポーションなどのアイテムと

インテリジェンスカードとのこと。


月一でやっている迷宮管理局の初心者講習会で

調子に乗って死なないように初めに教える事らしい。


今まで、興味がなかったから全く知らなかったし

ホームページの迷宮に入る前にというページに書いてあったのだが

全く読んでいなかった。


他のスキルについてはまだ検証できていないが

ここまでわかった事だけで

俺が得たスキルがぶっ壊れなチートバグである事が判明した訳で

この瞬間に俺は会社を辞める事を決心した。


◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇


そして、家の中の物も入るのかと色々と出し入れして実験してみては

最終的にベッドとテレビを除く全てを収納してしまった。


その後、無事に【炎龍の鱗(欠片)】を出し入れできる事も確認出来たので

先ずは迷宮管理局へドロップ品を売るための資格を得るために

最寄りの迷宮管理局戸夜嶋(とよしま)支部でダイバー(迷宮に潜る人の意味)登録をしようと思う。


そして、実際に売るのは離れた別の迷宮管理局の支部にする。


登録したての新人が登録前からこんなドロップ品を持っていたら変に思われるといけないし。


それに、万が一ご近所さんとかと顔を合わせたら気まずい。


ちなみに、8年前の【炎龍の鱗(欠片)】は北開道(ほっかいどう)冊幌(さっぽろ)迷宮の宝箱から発見されたと履歴に書いてあった。


◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇


迷宮管理局戸夜嶋支部。


役所というより銀行のような解放感にあふれた清潔で明るい室内。


受け付けは年若い美人ばかり。


うちの会社のおばちゃんくらいの年齢の人がいれば話しかけやすいんだが。


そして、それと同時に思い知る社畜による6年間の隔絶感。


世間が寝静まった時間に会社と自宅の間を徘徊していた為

この街にこんな美人さん達がいる事を今の今まで知るよしも無かった。


◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇


登録をどの窓口でするのかとまごまごしていると

入口に一番近い受付の女性が優しく微笑みながら話しかけてきてくれた。


「お客様。どのようなご用件でお困りでしょうか?

宜しければこちらの窓口でお伺いさせて頂きますが如何でしょうか。」


「あっ、はい。よろしくお願いします。」


「はい。こちらこそよろしくお願いいたします。

本日は迷宮管理局戸夜嶋支部へどのようなご用件でお越しになられたのでしょうか?」


「はい。今日はですねえぇっとダイバー登録をしたくてここに来ました。」


「ダイバーの新規登録でございますね。

免許証かマイナンバーカードなどの写真が付いた身分証明書はございますか。」


「あっはい。」


「免許証でございますね。少々お借りしてコピーを取らせて頂きます。」


淀みのない流れるような受け答えだ。何万回と繰り返しているのだろう。


こんなに若いのに凄いと思う。

満面の笑みを崩さず対応できるのが。


◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇


手続きは順調に進み最後の説明となった。


「こちらはダイバーである事を証明する迷宮パスと申しまして

カードに血液を一滴吸収させた事で生体情報が入った魔道具製のカードとなり

ご本人様が触れている時しか使用する事が出来なくなりました。

えぇはい、何か疑問でもありましたか?」


「魔道具が作れるんですか?」


「あぁそうですね。私は普段から使用しているのでもう慣れてしましましたが

お客様は違いましたね。

今の所魔道具を作成する事は出来ていないようですね。

そして本来の使用目的はわかっていませんがこの迷宮パスを作成する魔道具と

あと鑑定版と呼ばれる魔道具の4つは迷宮が誕生した時に

それぞれの迷宮の1階入り口に置いてあったのを運び出したそうです。

両方とも見かけのサイズと違っていて数百キロはあるそうで驚きますよね。

そしてそれは元々迷宮にあった物なのに調べた結果現代科学に適応したらしいんです凄いですね。


という事なのでそろそろ話を戻しても宜しいでしょうか?


アイテムやドロップ品等売買の際の代金はこのカードに入金され

全国あらゆる分野の乗り物、ショッピングなどでご使用にもなれます。


また、個人のカード同士をかざすことで

お互いにお金の受け渡しも自由に出来ます。


万が一現金が必要な事が御座いましたら。

最寄りの迷宮管理局に立ち寄って頂ければ

いつでもご自由に引き出すことも可能です。


注意点は以上になりますが

よろしいでしょうか?


あと、初心者講習は毎日実施しておりますので必ず受講してください。」


「はい。ありがとうございました。」


ふーっやっと終わったよ。

手続きは20分位だったけどそれ以上に長く感じた。

登録するときチクッとしたけど

直ぐに指先にポーションつけてくれたからすぐに傷が無くなって驚いた。

初めて使ったけどポーションって凄いんだな。


俺も明日から探してみるかな。


次はドロップ品を売りにいかないとな。

いくらで買い取ってくれるか楽しみだな。



出来れば、進むにつれ評価を頂ければ、


書き続ける自信になりますので、よろしくお願いいたします。

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