第70話
第70話
「のどかな所ですね。」
「何もないだけさ。」
「俊介さんとこうやってドライブしてるだけでも十分に楽しめてるわよ。」
「気を遣わせて悪いな。」
「本当に女心に鈍いのね。
今のは本心よ。栞里も一緒でしょ?」
「はい。俊介さんとこうやって一緒にお出かけ出来て嬉しいです。」
「そう言ってくれると嬉しいな。美月すまなかったな。」
「いいえ。」
「風祭さん。寄られると言われていたご友人のお宅にもうすぐ到着致します。」
「有難う工藤さん。」
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━━ピン・ポーン♪
「ハーイ。いま行きまーす。」
━━ガラ・ガラ・ガラ・
「どちら様ですか?。」
「隣の農場の風祭です。
以前電話で順二さんにお世話になりまして。
挨拶に寄らせていただきました。順二さんはいらっしゃいますか。」
「あぁ、風祭さんとこの次男坊さんね、
少々お待ちくださいいま呼びますから。
じゅんじぃーお客さぁんよぉー。」
「わぁかったぁいま行くぅ。」
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「お待たせしました。」
「久しぶりだな。約束通りに土産を持ってきたぞ。」
「おっ俊介か?おまっ何か若くね?」
「まぁ色々身体を動かしてるからな。それにストレスフリーだからかな。」
「この前は聞かなかったが今何してんだ。」
「少し前まで会社員をしてたんだけどな
今はダイバーをしている。」
「ダイバーって言うと
あの迷宮に潜ってお宝見つけるとか何とかのか?
自由に生きてんなぁ。」
「まあな。」
「それで今度はそれを辞めて家を継ぐために帰ってきたのか?」
「いや。その問題は解決したんだ。
兄貴の病気が完治したから近々戻ってくるはずだ。
それで情報をくれた礼に約束通り土産を持ってきた。ほら。」
「おっマジで。超高級酒3本とかマジで良いのか?」
「あぁ助かったからな。」
「マジサンキューな。」
「俺はこの後実家に行かないといけないからお暇させてもらうよ。」
「おう。マジサンキューな。」
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「あの方が俊介さんのご友人ですか?」
「ああ、高校時代の同級生だ。」
「そうだわ。お実家にはアルバムがあるんでしょ。
見せてもらいましょうよ。」
「ちょっ、それは、いやぁ。」
「はい。俊介さんの小さい頃の写真見てみたいです。」
「子供の頃の写真ねぇ。
卒業アルバムとかはあるけど
子供の頃のは俺も覚えて無いなぁ
映ってるのはたしか兄貴ばっかだったはずだし。
一応漁るだけ漁ってみるけど期待はするなよ。」
「風祭さん。ご実家へ車を進めても宜しいでしょうか。」
「あっはい。工藤さんよろしくお願いします。」
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「えっ。乗り込んだけどあの車って俊介の車なのか?
それも運転手付きとかマジで?
えっ、ダッダイバーってあんなに儲かんのか?
スゲー俺も潜ってみようかなぁ。」
気に入られたらブクマと
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