第7話
第7話
家にたどり着くと着替えもせずにそのままベッドへと倒れこむ。
そして、歩き疲れた体、打ちつけて痛む体、すり減った精神で
眠るまでに生き残った時の状況を考えてみる。
まず、俺のレベルが上がったと言うことは
俺が何かしらの方法であのドラゴンを倒したという事になる。
ただし、俺が唯一した事といえば
あの大岩を落としてしまった事くらいだろう。
しかし、大岩が当たったくらいで
あの化け物が倒せるのか?
次に考えられるのは
俺に向かって大口を開け集めていたブレスがどうなったのかだ。
その後に続いて後ろから吹き抜けたあの爆風。
これらの状況を組み合わせて原因を推測するならば
ブレス発射直前に大岩が口の中に落ちて
出口をふさいで体内で爆発して死亡したという事になるがどうだろうか?
多分だがコンマ何秒前後してもかみ砕かれるか
ブレスで破壊されて俺は助からなかったのではないだろうか?
正に紙一重。
奇跡的な確率で俺は助かったんだと思う。
だけど、本当の事はわからないし調べる必要もない。
現に今。俺は命があり自宅に帰ってこれた。
これだけで十分だ。
理由がわかって安心した途端に体に限界が来たようだ、
そして、糸が切れた操り人形のように眠りに落ちた。
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇
翌朝。目が覚めると昨日あんなことがあったのにもかかわらず
頭がスッキリしていて調子が良い。
時刻をみると午前11時。
いつもの5倍も寝たことになる。
久しぶりにこんなに長い時間熟睡できた
まるで今までの睡眠時間を取り戻したようだ。
よっぽど疲れていたんだろう。
やはり休みは必要だな。
もうすぐ昼だが軽く食パンとコーヒーで朝食をとる。
そして調べものだ。
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇
先ずは迷宮で取得したと思われる力の確認方法から検索する。
いくつか検索していくと
一番詳しいのは迷宮管理局のホームページらしいという事がわかってきた。
とりあえずホームページを開いて挨拶などをいくつか飛ばし
流し読みしていき必要な情報を手に入れていく。
そしていくつかの情報を基に今必要な事だけを検証していく。
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇
左の手のひらを、上に向けて<インテリジェンスカード>と考える。
すると、手のひらの上に淡く輝く光の粒子が集まっていき
金色の免許証くらいの大きさのカードが現れた。
手に取って眺めてみる。
文字を読んでいるようで、
頭の中に囁きかけられているような感覚が起こり脳が漠然と理解する。
【名前】風祭俊介
【性別】男
【年齢】30
【LV】4
【固有スキル】
等価交換
制限解除
【ボーナススキル】
空間収納
自動回収
【称号】
愚者
龍を滅せし者
よし。目的のスキルは確かに存在した。
あの時は頭では理解できたけど
記憶については怪しかったから
どうしても、一度目に見える形で確認したかった。
そして、俺が早急に確認がしたかったのは【空間収納】の中にあるはずのドロップ品だ。
出来れば、進むにつれ評価を頂ければ、
書き続ける自信になりますので、よろしくお願いいたします。