第60話
第60話
さてとどうするかな?
情報を集めるったってどうするか?
病院関係なら爺さんの伝手で兄貴の容態を聞き出せないかな。
取り敢えず頼んでみるか。
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「と、いう訳で俺の身内の身辺調査をしたいんだけど
どうにかならないかな?身内の恥を丸投げして悪いとは思うんだけど。」
「気にするな。お主の頼み事だ快く引き受けよう。
明日には情報が集まるから今日は泊まっていくと良い。
このまま帰すと栞里に怒られるからな。」
「わかった。よろしく頼むよ。」
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「俊介さんは実家に戻られて農業をされるのですか?」
「いやいや。それだけは絶対にない。」
「そうなのですね。
あの俊介さんが里帰りされる時にご一緒させて頂いてもよろしいでしょうか。」
「えっなんで?」
「えっと講義がお休みになったのでどこかに行こうと思っていたのですが
美月さんもヨーロッパが長期休暇に入ったとかで日乃本へ戻ってくるんです。
ですから3人でデッデート出来たら嬉しいなと思いまして。
それと俊介さんのご実家も見てみたいなって。」
「別に構わないが
見ても面白くも何とも無い所だぞ。
それに長居するつもりは無いから
早く終わらせて3人で観光でもするか?」
「はっはい。有難う御座います。
美月さんにも連絡しておきますね。」
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「今回の風祭さんのお身内の事ですが
私が担当する事になりました。」
「あの。鷹宮財閥の顧問弁護士のお仕事は良いんですか?水嶋さん。」
「はい。御前よりこちらを優先するようにとの指示が出ております。
仕事も部下に振り分けてきたので心配は御無用です。」
「はあ。ではよろしくお願いします。」
「今回の件ですが、確認を取らせて頂きます。
1つ、身内の方たちとは法的に絶縁をする。
2つ、お兄様が回復を望まれた時は残りの畑とご実家を抵当に風祭様の持たれるポーションで治療する。
3つ、畑とご実家を含めた身内の借金は一纏めにして風祭さんが債権者になられる。
4つ、ご実家の方々は従業員として働き毎年の収入で借金を返済していく。
お間違えは無いでしょうか。」
「俊介さんは御家族と御縁を切られるのですか?」
「そのつもりだ。
代々うちは長男が家を継ぐから次男はその予備って考えの家でな。
次男は飽くまでも兄貴の付属品扱いだったんだ。
だから俺が高校2年の時に卒業したら
お前はここで働けと言われてな、条件が酷かったんだぞ。
食と住は今のままで月々の給料は5万円でボーナス無し。
実家で体のいい安い労働力として働かさせられそうになってな。
家の親父の弟、つまり叔父さんなんだがその人も
俺みたいに家を出て関係を断った一人で俺が困ってるときにアドバイスをくれたんだ。
奨学金の申請がギリギリ間に合ったのもそのおかげだったんだが。
それで奨学金を貰って大学にいって
寮での生活費はバイトで稼いで今があるんだ。
流石に未成年だったから叔父さんが保証人になってくれないとヤバかったけどな。
叔父さんも俺と同じ立場を経験してたから快く引き受けてくれたよ。
だから別に血が繋がってるからってだけじゃ
別に何の情も湧いてこないんだ。
ていうか血が繋がってるだけ尚たちが悪いと俺は思うんだ。」
そうだ久しぶりに叔父さんにも挨拶しに行くか
就職した時が最後だしな。
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「悪いな嫌な思いしなかったか?」
「いえ。俊介さんの事が知れて嬉しいです。」
改めて自分の家族の事を人に話したが
俺は羨ましかったんだな。
だからあんなにも家族に愛されてるこの娘が
助からないなんて許せなかったんだ。
だからあの時、無理やり理由を付けてまで助けたんだな。
「風祭さん。いつ頃お兄様にお会いになられますか。」
「あっ、はいそうですね。美月が来るのが週末でしたか?」
「正確には週明けの朝方に日乃本に到着します。」
「ではその翌々日という事でお願いします。
実家というか兄貴のいる病院に行く事にします。」
「では明日。身内の方たちとの絶縁届は役所に提出しておきますね。
それとご了承頂いていましたように
今回の費用は風祭様の資産から捻出する為資産を確認をさせて頂きましたが
資産を全く運用をされておられないとの事で
御前より関連会社で運用されてはどうかとアドバイスが出ております。
如何いたしましょうか?」
「今回の件以外に暫く使う予定が無いので
迷惑でなければお願いしても良いですか?」
「担当は他の者になりますが
御前にはそうお伝えしておきます。」
「わかりました。
よろしくお願いします水嶋さん。」
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