第48話
第48話
戸夜嶋迷宮入口。
なんだか今日は人が多い。
まるでライブ会場の開き待ちみたいに人であふれ返っている。
何かあったのかな?
とりあえず無視して中に入ろうとしたら
突然声をかけられた。
「オジサン。一人なら私たちのパーティーに入らない?
今日メンバーの1人が体調不良で欠員ができちゃってさ良かったらどう?」
高校生くらいの活発そうな女の子が声を掛けてきた。
「舞風。辞めとけって俺たちだけで十分じゃん。
それにそんなオッサン誘ったって足手纏いになるだけだって。」
後ろにいた20歳くらいの男が
話しかけてきた子に文句を言っている。
「ねえ良いじゃない。もう行きましょうよ。」
隣にいた別の女の子がそう言いだした。
俺は痴話げんかは他ではやれよと思いながら。
「誘ってくれるのは嬉しいけど
俺はこれで生活してるからね
稼ぎも経験値も減るからパーティーは組まない事にしてるんだ。」
「ほら。オッサンもこう言ってるんだ
サッサと行こうぜ。」
「うっうん。ごめんねオジサン。私から誘ったのに。」
「いや。断ったのは俺だから気にすんな。
仲間を追いかけないとおいていかれるぞ。」
「うん。わかった。じゃあね。」
そう言うと慌てて追いかけていった。
俺もさっさと迷宮に入ろう。
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇
今の俺の目標は
とりあえず上から49階層へと開通させること
その為には上から順番に攻略していくしかない。
スロットを発動する。
<スロット>
魔物出現率(80%UP)
魔石ドロップ(1/1匹)
アイテムドロップ(1/1匹)
宝箱出現(1/50匹)
今までで一番の組み合わせかもしれない。
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇
昨日の階層はダイバーのグループが結構な数で探索していたから
今日は一つ下の階層から探索していく事にする。
【コボルトナイト】
2足歩行する犬の魔物/剣騎士
【コボルトアーチャー】
2足歩行する犬の魔物/弓騎士
鎧と兜をつけ、剣と弓を持ったコボルト達が現れので
後ろのアーチャーから攻撃する。
≪火散弾≫
威力は低めだが散弾型なので
纏めて相手をする時に重宝する。
鎧がある程度の威力を削るが
当たった場所が熱いのか床を転げまわっている。
そこに影から飛び出した影狼たちが
後ろに回り込んで次々と串刺しにしていった。
そして前衛が後ろに気を取られたので
俺は忍び足で近づき刀で次々に切り倒していく。
全てが光になったのを確認すると
ドロップ品を確認した。
【青金石】
装飾アイテム(上級)の材料になる。
そろそろ造れるようにならないと
アイテムの材料もポーションの材料も
貯まるに貯まって宝の持ち腐れだ。
それに爺さんの病院からポーションの空き瓶を大量に貰える事になったし
これから色々と有効活用しないといけないな。
気に入られたらブクマと
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