第33話
第33話
「今から、査定しますがお仲間はどちらでしょうか。」
「いや一人だけど。」
「はぁぁ何言ってんですか。
からかわないで早く連れてきてください。今忙しいんですから。」
なんだ。
これが地か急に切れたぞ。
「いや俺一人だけだってそれに何人でも関係ないだろ。早くしてくれないか?。」
「関係ないわけ無いでしょこれを見てみなさいよ。」
見せられた鑑定板の表示はスケルトンの鉄剣としか書かれていない。
「何かおかしなところがあるのか?」
「おかしいに決まってるじゃない。
スケルトンの鉄剣は20階層より下にしか出ないのよ。
仲間がいないのにその剣をどうやって20本も手に入れるのよ。
信じられる訳ないじゃないですか。」
何でこんな事言われないといけないんだ。
「俺がどうとか仲間がどうとかあんたに言われる覚えは全く無いな。
買い取り専門の担当者をとっととここに連れてこい。
あんたじゃ全く話にならんな。」
あっ。
いらん大声を出したせいで、変な注目を浴びてしまったじゃないか。
マジ勘弁してくれよこのバカ娘が。
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇◇
大声を出して怒鳴ったせいなのか
仲裁の為なのか奥から偉そうな人がやって来た。
「君、何を揉めてるんだね?」
「あのですねぇ・・。」
受付嬢が話そうとするので遮って俺が話す。
「あぁ丁度いい。この娘じゃ全く話にならん。あんたが代わってくれないか?」
受付嬢が不服そうな顔をするが無視をする。
「この娘が俺が買い取りに出したドロップ品にケチをつけたんだ。」
「だって・・。」
「五月蠅いあんたは黙ってろ。」
「これを見てくれ。」
その男性に鑑定板の表示のスケルトンの鉄剣を見せる。
「何かおかしいかね?」
「そうなんだよな。おかしくないんだよ。それなのにこの娘はおかしいと騒ぐんだよ。」
「だって、この人仲間はいないって1人だって言うんですよ。」
「だ・か・ら、何なんだよ。それが買い取りと何か関係があるのか。」
「あぁそういう事か。
君は普段登録係だから買い取り係に必要の無い余計な事を考えて
買い取りにケチをつけたんだね。
君買い取り係はダイバーから迷宮パスとドロップ品を出されたら、
余計なことを考えずに査定をしてお金を払えば良いんだよ。
そこには個人の知識で疑問を挿んだり私情で詮索をしてはいけないんだ。
特に危険な迷宮に潜ってる以上
スキルや実力何かは完全に個人の機密情報に当たるからね。
ここはもう良いから、君は下がっていなさい。」
「はい。」
受付はうな垂れて下がっていった。
「迷惑をかけたね。」
「本当ですよ。ちゃんと買い取りはしてくれるんですよね。」
「あぁ今から私が査定させて貰うとしよう。」
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継続して書き続けていく自信が欲しいので。