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モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!  作者: すみ 小桜


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◇096◇あの時の真実

 ミーレンさんがあの男を始末した。

 ナットスさんは、それを自分を助ける為だと思っている。だからロドリゴさんにも言えないでいた。

 ミーレンさんが、僕を殺そうとした仲間ならムダマンスさんとの会話のそっちの意味が自然と知れて来る。

 殺さず仲間に引き入れて、情報を聞き出す。

 そうなるとムダマンスさんも仲間。親子して僕も僕の父さんも嵌めた奴ら!!


 この推測が正しいか確かめないと!!


 「ナットスさん。ナットスさんを助ける為にミーレンさんがって言ったけど、ナットスさんは相手を押さえつけていたはずだけど?」


 「……一瞬のスキを突かれて」


 「ミーレンさんはどうして森に?」


 「ナットスが慌てて出て行く所を見て追いかけた。森を彷徨っていたら声が聞こえてね」


 「ふーん。で、ナットスさんは、何故自分を傷つけたの? 必要ないと思うけど?」


 「それは……」


 うん? あれ? 何かおかしくないか?

 確かに相手を殺してしまった。その理由は、反撃されたから。

 言えない内容は、ミーレンさんが殺した事。

 でもそこまで小細工する必要もない。

 あの男が僕を殺そうとした事は間違いないのだから。

 もしかして……。


 「ナットスさんを斬ったのってミーレンさん?」


 「え……」


 ナットスさんは、困った様な表情だ。

 そうだ。あの時もそうすれと提案したんだミーレンさんは!

 怪我まで負った事になったナットスさんは、ミーレンさんの事を口に出来なかった。小細工までしたからだ!

 それをわかっていてミーレンさんは、ナットスさんを斬った!

 なんて奴だ!


 そうだ。黒い髪!

 濃い紫だけど森の中では黒く見えた!

 ミーレンさんが、テイマーだって事もある!


 「君、結構頭いいね? そうだよ。俺が殺しちゃって。報告しやすいように……殺すしかなかったって口実を作る為にナットスの腕を斬った。君が言う様に俺がね」


 「ためらいはなかったの!? 友達なんだよね?」


 「友達ねぇ。君の友達はためらいはあったかい?」


 「え……」


 ミーレンさん、いやミーレンに問われて、僕はエジンを見た。もう確定だ。彼らもあいつらの仲間。


 「なかった……」


 僕が言うもエジンは何も返さない。いや、返せない。エジンも何か異様な事態だと感じているみたいだ。


 「うん? タイムオーバーだな」


 ミーレンが、空を見上げて言った。

 僕達もつられて空を見上げる。そこには鳥が舞っていた。


 「さてと……」


 ミーレンが、剣を抜いた。


 「何をする気だ!?」


 その行為にナットスさんが驚く。


 「ナットスさん逃げて! この事をロドリゴさんに伝えて!」


 「君達を置いて行けるわけないだろう!」


 僕が言うもナットスさんは叫んで返して来た。

 たしかに、ナットスさんは僕達の担当だ。置いて行くわけないか!

 困った。今のところ、仲間はいないみたいだ。誰か来る前に逃げないと!

 ばらばらに逃げれば、僕を追ってくるとは思うけど、たぶんエジンは殺されるな!


 「エジン! 自業自得だからな! ジーン! ナットスさんを連れて逃げるよ!」


 『了解(ギャウ)!』


 「ちょ……」


 エジンは、驚いて僕を見た後、ミーレンに振り向いた。エジンもどうなるかわかったみたいだ!

 ジーンにまたがると、ナットスさんにまっしぐらに向かった!

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