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モンスターに好かれるテイマーの僕は、チュトラリーになる!  作者: すみ 小桜


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104/245

◆101◆僕が欲しい物

 『ピー!!』


 放心していた僕の耳に甲高い声が聞こえ、ハッと見るとダイドさんが放った矢が鳥のモンスターを射抜いていた!

 僕達が放心している間も戦闘が続いていて、サトンが応戦して鳥のモンスターの攻撃を防いだみたいだ。


 「どけぇ!!」


 ミーレンは、僕を吹き飛ばすと膝立ちになりダイドさんに手を突きだす!


 「逃げて!!」


 僕が叫ぶと、ダイドさんは振り向いた。


 「ファイ――ぐわぁ」


 ミーレンは、途中で何故かひっくり返った!?

 あれは!!


 『リリン(ギャウ)来たのか(ギャウギャウ)


 ジーンが言った。

 そうリリンが、ミーレンの首元にかぶりついていた!!

 ミーレンが、リリンを引きはがそうとするもかぶりつかれている為、強く引っ張れないみたい。


 「ミーレン!」


 シュ!

 ムダマンスが、ミーレンを助けようと近づこうとすると、ダイドさんの矢が飛んできてそれを阻む。


 ガツ!


 「!」


 ミーレンが、落とした剣に手を伸ばしていた。その手をナットスさんが踏んで止めた!


 「やめろ。もうやめてくれ! 俺は、お前と戦いたくない!」


 ジッとミーレンは、ナットスさんを見上げる。


 「リリン。もういいよ。こっちおいで!」


 僕が呼ぶと、リリンは僕に駆け寄って胸に飛び込んで来た。


 「ありがとう。リリン。助かったよ」


 『間に合って(ギャウギャウ)よかったわ(ギャウギャウ)! あいつのMPを(ギャウギャウ)吸い取ってやったわ(ギャウギャウギャウ)


 「凄い!」


 リリンは、こんなに小さいのに僕よりずっと役に立ってる!

 あ、エジン。

 ふと、エジンが目に入った。

 身をかがめて伏せ、頭を両手で覆う様にしてブルブルと震えている……。

 彼は、僕より冒険者に向いていないかもしれない。


 「ちと、欲張り過ぎたか。では、おいとまするかな……」


 ムダマンスが、そう言った! 逃げれられると思ってるの?

 もうミーレンは、魔法を使えない。サトンには勝てないのに!


 「逃がすと思うか……っく」


 イラーノさんが治癒していたらしく、もう血は止まったみたい。

 ロドリゴさんが、お腹を押さえながら上半身を起こす。


 「おや? 見逃してやると言っているのだが? その子を殺されたいか?」


 「ここから逃げたところで、追われる身になるだけだ!」


 そうロドリゴさんが言うと、ムダマンスがそうだなと頷く。


 「いずれそういう時は来ると思っていた。問題ない」


 本当に逃げる気なんだ……。

 このままだとまた、父さんの真相がわからないままだ!


 「待って!」


 僕が叫ぶと、一斉に皆振り向いた。


 「取り引きしようよ」


 「取り引き?」


 「欲しいんだよね? 僕はそれには興味ないんだ。あるのは、父さんが死んだ時の真相!」


 「待て! クテュール!」


 驚いてロドリゴさんが叫ぶけど無視だ!

 今しかチャンスはない。

 ロドリゴさんから聞いた事は嘘じゃないだろうけど、真相がわからない。


 「いいだろう」


 ジッと僕を見つめ、ムダマンスがそう答えた。

 よっぽど手に入れたいんだ。残念だけどそんな物はないけどね!

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