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第2章22話 マネさんセリちゃん強化


「生死の確認くらいしないと。それともう少しオークを間引ければ嬉しいので、騎士団が今凄く忙しいので」


「坊ちゃん。俺達も行くよ。邪魔かい?」


 ゼンダさんが立候補してきた。


「いえ。マネさんもいるし、2人いれば帰りはワープで一気に撤収できますし」


「儂は直ぐ魔力が切れるのでな……」


「失礼ですがプレート見せて貰えます?」


「良いぞ。ほれ」


 マネさんは大体レベル60前後だった。


「これだけあれば。手を握って良いですか?」


「おう。胸でも良いぞ」


 俺は、マネさんの両手を取り魔力を送り出してゆく。


「凄いぞ! 増えていく!」


「こんなもんですか。2倍くらいかな。2~3回カラにしていっぱいの時また言って下さい。まだ増えると思われます」


「凄い! 良いのか? 本当にありがとう」


「スミマセン。私も魔力増やせますか?」


 後ろで話を聞いていた、魔法使い帽子にマントという、いかにもな女の子だ。15歳くらいかな。


「プレート見せて」


 慌てて、コソコソとプレートを出す。Eランクで、レベル35前後ばかり。ジグロさんが昨日入った新人と教えてくれた。


「やってみようか」



 両手を取り魔力を送り出す。魔力の少ない娘だ。だが結構増える。2倍以上行った。


「何回かカラにしてまたね。若いから、まだ増えるから」


 女の子は帽子を脱いで頭を下げて礼を言っていた。良い娘だ。今日は一緒に連れていくことにした。


「セリです。よろしくお願いします」


 ゼンダさんがニヤニヤしている。


「今日はオークだけ狙います。他のは襲って来ない限り無視です。矢と槍を使って来るのでバリアー優先で、周りに寄せてから雷撃で片付けるのを基本でいきます。マネさん雷撃打てますよね?」


「大丈夫だ」


「警戒で敵をグループにすると範囲魔法として雷撃が打てます。魔力は1発分なのでお得です。バリアーを多用しますので、空から降る魔法以外使わないで下さい。バリアーの中が酷い事になりますから」


「初めて聞いた! だから坊ちゃんは雷撃使うのか」


「はい、便利で安上がりですから」


 我々は森に向かった。昨日行方不明になったチームが行ったルートを追う。索敵のレンさんが器用に足跡を見つけて進む。1時間くらいの場所でエルフアーチャーのダンクさんが前方100メートルにオークを2体発見、弓は用意するがまだ撃たない。50メートルくらいで発射した。胸に当たったのだが進んで来る。

 俺が矢を二本連射して二体倒した。


「ダンク、諦めろ。武器の差はどうにもならねー」


 ゼンダさんに言われてダンクさんは悔しそうにしている。

 ダンクさんは、とても上手なのだが弓が非力過ぎる。普通はあれでも強い方なんだろうけど。

 ゼンダさんが鼻を削いだオークを俺が粒状化で片づけて、出発。


「前方に3体、右近くに5体居ますので警戒して下さい」


 俺の警告に全員頷いた。


「前方の少し開けた場所まで行きたいです」


「囲まれるぜ。坊ちゃん」


 盾士のドルクさんが警戒している。


「それが狙いです」


 オークも我々を引き出すつもりか攻撃して来ない。

 我々が開けた場所に入った途端ファイヤーボールが飛んで来た。俺はバリアーを張った。

 危なかった。思ったより早かった。矢と槍も飛んで来る。

 ファイヤーボールが、もう二発飛んで来てバリアーに当たった。目の前が炎でいっぱいになる。右5体が同時に飛び出して来たので、雷撃を撃ち込んだ。


「ズドドドーン」


 オークに電が大音響と共に落ち5体が倒れる。

 前方の三体が出て来た途端にマネさんが雷撃を放つ。


「ズドドーン」


 結構派手に雷が落ち三体が崩れるように倒れた。


「これは良い! 心地良いな! 坊ちゃん感謝するぞ」


 マネさんが興奮気味に言った。

 前方にもう5体! レンさんが警告する。


「このまま待ちます」


 俺が決定する。


「左手奥に、5体よって来ます」


 俺も警告を出す。


「完全に囲まれているな」


 ゼンダさんがつぶやいた。

 オークが現れるのを待つ。


「左手奥5体、急速に接近! 前方奥に新たな3体」


 レンさんが再度警告。

 いきなりファイヤーボールが4発と矢が5~6本飛んで来た。遅れて槍が3本。

 我々のバリアーが炎に包まれると同時に、またファイヤーボールが三発来た。


「ドドドーン」


 じっと我慢していると13体が一気に襲って来た。


「ズドドドーン」


「ズドドーン」


「ドーン」


 俺が雷撃を三発連射するとマネさんも二発、可愛いらしい電が一発放たれた。セリちゃんだ。

 オークは雷だらけで全滅した。

 凄く組織立っているオークだ。

 周りに注意して鼻削ぎ作業を始めた。

 俺とマネさんで後片付けの粒状化をしていると、ドルクさんが呼んだ。


「坊ちゃん。人の死体が5体有るぜ」


「昨日の行方不明だな」


 とゼンダさん。


「6人チームだったよな?」


 ダンクさんが気が着いた。


「そうだ。女の魔術師がいた。女の死体が無い」


 ゼンダさんが周囲を探してる。


「さらわれたかな……」


「奥に進んでみましょう。死体が有るかも」


「坊ちゃん、まだ行くのか?」


 ゼンダさんが聞く。


「後、10体くらい欲しいですし、少し休息を取ってから行きません?」


 皆で笑って同意してくれた。


「坊ちゃん、何回か飛んでいるのを見たが、儂にも教えてくれぬか?」


 休息中にマネさんが真面目な顔で聞いて来た。


「あれですか、簡単ですよ」


 俺は飛ぶ方法と飛びながら魔法を使う方法を説明した。マネさんが真上に飛び上がって、氷弾を打ったりしてから降りて来た。


「凄いな! 坊ちゃん感謝するぞ。する時は言え!」


 セリちゃんも飛び上がり考え込んで難しい顔をしている。


 ゼンダさんが立ち上がったので、出発することになった。皆、慎重に前進をする。だが、以外と単調な狩りとなった。

 オークは、まとまって来るので二回攻撃しただけで11体手に入れた。

 女性の死体は見つからなかった。


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