第1章11話 Dランクに
説教は中隊長さんが、気を利かせて話に割って入ってくれたので終わった。
「隊長。オークティーマーと思われます。森の探索が必要かと」
皆でゾロゾロと移動した。
「オークは眼と喉に矢を喰らって即死と思われますが、他にオークメイジかオークティーマーが居る可能性が有ります。あの森が魔獸化すると猟師が入れ無くなりますが」
「辺境伯の許可が出しだい、調査討伐に向かう。全員戦闘用意!」
「ミノル坊ちゃんは早めに館にお帰りください」
「はい。帰ります……」
うなだれていると、中隊長さんが肩をポンと叩いて行った
帰ろうと弓と矢入れをコートにしまっていると、ジグロさんが馬車を連れて来た。
「ミノル坊ちゃんの矢が当たっているのと、魔法で死んだ熊だけ運ばせます。オークは調査するので置いて行きますが」
「スミマセン。お手数かけます」
「ギルドに寄ってくださいね。支払いとランクポイントの計算が有りますから」
「ハイ……」
俺はワンドを胸ポケットに仕舞い、正門の扉に向かった。
「御苦労様でした!」
正門の警備隊の人が敬礼してた。ペコペコ頭を下げて門をくぐると、警備隊の人が並んで敬礼してくれてるのでテレポートするわけに、いかなくなった。
頭を下げながら歩いて街に向かった。
ギルドに寄ろうか、何処かでお昼ご飯を食べようか。館はまだ騒いでいるだろうしな。
「ミノル君」
馬に乗った魔導剣士のアデルさんだ。
「派手な雷神を打ったそうだな」
「ハイ」
「館では打たんでくれ」
笑って、手をヒラヒラしながら門に走って行った。でもカッコいい美人だよな。
魔導剣士が出るということは、討伐隊が出るのかな。
冒険者ギルドに着くと既にジグロさんが居た。
言いにくそうにこれが結果ですと書類をくれた。
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ミノル様
権利 15頭
雷撃4頭血が空気に触れていないので氷結保存の上研究用
残り11頭
毛皮 大きく傷が少ないので1頭15万デル
魔石 オレンジ色で魔獸になったばかりなのに大きい 研究用
肉 新種に近いので研究用
内臓 食用 薬に使えるか研究用
警備隊から支払われた金額 1650000
ギルド手数料 10‰ 165000
馬車 3台 30000
ミノル様への支払額
1455000デル
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「これでよろしいですよ」
俺にしてみれば凄い金額だ。
「スミマセン。力になれなくて。冒険者プレートを、お願いします」
ジグロさんは魔道具を操作して入力していく。
「145万5000デル入金しました。また、今回の狩りでミノル坊ちゃんの冒険者ランクはDとなります。Eランクは数時間でしたね」
「そんなにポイントになったんですか」
「大熊は高いですね。特に今日のは魔獸化してますし。巨大大熊は倍のポイントです」
「そもそも、普通なら300万デル以上の収入がミノル坊ちゃんに入る筈なのですが、こういう場合必ず警備隊が介入してピンハネするのです。研究用と言っても、どこで研究しているか誰も知らないですしね」
ジグロさんが不愉快そうに話している。警備隊は相当汚れが目立つようだ。
「本当に申し訳無いのですが……治療の希望者が並んでいるようなんですけど……」
食堂の方を見るとまた人が増えている。
「以前は民間の魔術師が治療をしていたのですが、アイラス教団が三年くらい前に無料診断を始め医療魔術師の圧迫を始め、医療許可を持って無い魔術師の摘発を主張し始めたのです。医療許可は治療レベル70で自動的に得られるのですが、治療レベル70は、なかなか得られ無いので持って無い魔術師が多いのですよ。以前はレベル60で医療許可だったんですが三年前にいきなりレベル70に引き上げられて、理由説明も無かったのです。無料ならいくらやっても良いのですけど……」
「じゃアイラス教団の無料診断に行けば良いじゃないですか」
「民間の治療師が食え無くなると、アイラス教団は教団信者のみ無料で信者以外は高額の料金を要求し始めたのです。ホフマブルグ警備隊は治療師摘発を徹底して行ったので、治療が難しくなっているのでよ。アイラス教団の治療師もレベル70以下が沢山居ますがお構い無しですのにね……特に亜人や獸人は困っているのです。それぞれ自分達の宗教を持ってますから」
「酷い状況ですね。良いですよ、私に出来る範囲でしたら」
結局、昼食抜きで20人近く治療することとなりました。
終わって帰ると5時過ぎだった。




