帰ってきた
戻ってきました。今年もハーレムパーティーをよろしくお願いします。
ギルドセブンの一室、フィーネは目を覚ます。ベッドから降り、身支度をすませ、下の階に降りると、いるはずのない男がカウンターに座り、凜とジョーと話しをしている。
「バン、なんでここにいるのよ!!バンがこんな時間に起きてるなんて奇跡じゃない」とフィーネが驚愕する。
「なんだよ、起きてちゃいけねぇのかよ。今日は特別なんだよ。アイツらが帰ってくるからこうやって起きてんだよ。」
「ああ、今日帰ってくるのね。」と納得するフィーネ。
そんな風に話しをしていると、ギルドのドアが開く。開いた先には、赤いショートカットの髪の女の子と銀髪の小さい子供が立っていた。
「おう、帰ってきたか。」とバンがカウンターから立ち上がる。すると、女の子の方がバンに駆け寄ってくる。
「お兄様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜」と叫びながらバンに抱きつこうとダイブしてくる。
バンは軽くかわして、銀髪の子供のもとに駆け寄る。
一方、かわされた女の子は勢いがよすぎて、カウンターに突っ込む。
バンはというと、
「よう、ジークやっと帰ってきたなぁ。」と小さな子供に話しかけていた。
すると凜が
「バン、その子供とあの女はなんなのだ?お前とどういう関係だ。」と聞いてくる。
「ああ、こいつらは俺の義妹と義弟だ。」
「そ、そうなのか安心した。(恋敵じゃなくてよかった)妹と弟さんだったのか。」と安堵の表情を浮かべる凜。
「そうだ、ルナ、ジーク。挨拶しろ、凜には初めて会うだろお前ら。」
するとさっきまで、カウンターに突っ込んでいた女の子は、いつの間にかバンの隣にいた。
「わかりました、お兄様。私の名前は、ルナ・クロードです。あなたは、確か凜さんと言いましたわね。あなたは私を妹と聞いて安心していましたが、私はお兄様とは血が繋がっていません。つまり"義理"の妹ですから、私とお兄様は結婚できますので、そこのところをよろしくお願いします。なお、お兄様にはあまり近づかないようにしてくださいね。あまり近づくようであればあなた殺しますよ。」と冷たく凜を見ながら言うルナ。
「おい、ルナ何言ってんだ。」とバン
「冗談ですよ、お兄様。」と顔が真顔のルナが言う。
その横でフィーネが凜に話しかける。
「凜さん、気をつけてくださいね。ルナは極度のブラコンですから殺されますよ。」
「わかった。なるべく気をつけよう。」と凜
「まぁ、ルナは挨拶したから、次はジークだ。」とバン
バンの横でおとなしくしていたジークと呼ばれる男の子が口を開く。
「うがぁ、うが、うががぁ」と奇妙なことを言うジーク。
凜は唖然としているが、バン達は普通にしている。
「すまないが、うがっとか言われてもわからないのだが、どうすれば」と困る凜
「おう、そうだったな凜は知らなかったな。ジークは人間じゃないんだ。」
「どういうことなのだバン。ジークは人じゃないか?」
「見た目は人だけど、ジークはドラゴンなんだ。正確に言うとドラゴンの子供で俺が預かってんだ。今は人の姿に化けてるだけだ。ちなみにさっきジークは
「俺の名前はジーク・クロードだ。これからよろしく凜」って言ったから。まぁ、ジークの"うがっ"がわかるまでは時間はかかるけど、すぐわかるようになるさ。」。
「わかった。こちらこそよろしく頼むジーク。」と握手をする凜とジークであった。