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閑話休題

閑話休題です。

千秋さんがまさか仲間に!

「..あぁぁぁ痛い痛い。痛いよ~シンドウ君!」


「おとなしくしてろ。今に楽になるさ。痛いのは最初だけだって。」


「こんな痛み初めてだよ!お願いシンドウ君~。痛みを忘れるくらいもっと激しくして!」


 痛みで我を忘れているな千秋は。バトルが終わり数分もすると気絶してしまった。俺は治療してやるから安心しろと言い残し連れて行った。鉢巻は抱きつかれて反論するどころではなかった様子だった。


「馬鹿なこと言ってないで治療を受けろよ。回復魔術使ってやってんのに皆反発するんだから。」


「そりゃ言いたくもなるよ!..あぁん..やぁんやめて!...。」


「色っぽい声を出すな!身体中が疲労と成長についていけず悲鳴を上げてんだよ。回復せんと後遺症が残りかねない。綺麗なままでいたいだろ。せっかくの美人さんなんだからな。」


「..やぁん..はぁはぁ。こんな状況で口説くとかズルいよシンドウ君。しかも覆いかぶさって言われるともうこちらから襲いかかりたくなるほどカッコイイよ!」


 悪ふざけを言った自覚はしている。だが今の状況は本当に危ないのである。少しでも意識をしっかり持ちつつ俺を信じて貰わなければならん。体組織がどんどん生まれ変わっているのだ。ここで気張って貰わんと困る。


 こうして二人の激しい公戦は一晩続いた。


 ◇


「シンドウ君は本当に強引なんだから。お姉さんまた先にいちゃったのかな。...あた!」


「おはよう千秋さん。朝ごはんにする?汗かいただろうし風呂にする?それとももう一発はたいてやろうか?」


 そんな幸せな朝を迎えたような顔でこちらを見るな。誤解されるだろう。


「おいシンドウ浮気か?ユイに言いつけてやろっか。こりゃいいもん見たぜ。」

「おい!勘弁しろよ!ユイにだけは言うな!これは誤解だぞ分かってんだろケンジ!」

「分かってるさ。昨晩は大忙しだったようだな。流石の俺も空気読んで別の場所で寝たんだぜ。感謝しろや。」


 そこを突かれるとなんとも言えん。帰ってこないと思ったら空気を読んだだと..。ケンジやはり成長してやがる。そう悪い意味でだ!


「ケンジさん私この度シンドウ君と籍を入れた千秋です。披露宴ではぜひスピーチお願いします!」

「スピーチか!怠いがダチのおめでたい日だからな仕方ないな。殺し合い一回分で了承してやろうシンドウ。」

「ケンジは戦いたいだけだろ!千秋さん俺には将来を約束したユイがいる諦めろ!」


 くそ!この二人悪乗りに躊躇いがない。ユイを連れてこなくて本当に良かった。...本当に浮気じゃないからなユイ!


「..ジャリジャリジャリン..。くだらん話はこれくらいでいいだろ。24枚チップ集めたぞ。さっさと富裕マップ行くぞ。」

「なんだよ。俺がやらなくてもケンジ集めたんじゃないかよ。面倒くさがりのくせにこういうことはちゃっかりやりやがるんだから。そこに痺れるぜ。」


 おそらくケンジも同じように富裕のやつから勝ち取ったのだろう。ケンジ向けなんだよなこういうの。


「24枚って!どうやったんですか!シンドウ君と同じで最近入ったばかりですよね?」

「強そうなのに片っ端から勝負吹っかけて勝った。それだけだ。」


 ケンジは相手を勝負の場に引き入れる天才でもある。相手に戦闘欲を伝染させ戦わせたくさせる。そんなカリスマ性がある。戦闘民族かよコイツと何度ツッコまされたことか。


「ケンジの言ったことは本当だからこれ以上はツッコまんでいい。良かったな千秋さん10枚約束通りやるよ、これで富裕マップに行きたければついてこればいい。」

「やったーケンジさんもありがとうね。」

「それはいいがシンドウ。どちらにしても第三区画で分かれることになるんじゃないか?」


 千秋さんの実力はあがっても第二区画でしか通用せんだろう。第三区画はさらに難易度が上がるからな。


「分かれるだろうな。もう会うこともないだろう。達者でな!富裕マップでも連れていくとは言ったがサポートはする気はないから勝手にやれ。」

「そんなぁ~私のことは弄ぶだけ弄んで捨てるんだ...。シンドウ君は私のこと嫌いになっちゃったの?」


 目を潤ませ誘惑的に近寄ってくる。はぁ~


「そんなことあるわけないだろ。俺は初めから好きとも嫌いとも思ってないから安心しろ。よしケンジ向かうか。」

「そうだな。新たな強敵にわくわくするぜ。」


「そんなぁ~。酷い!酷すぎるよぉ~。でもそんなクールなところも好きかも。待ってよ~」


 ◇


 俺達3人は監守室に向かい30枚で三人分の交渉を行う。


「やはり実力を隠してたな、いやまだ先があるのだろうな。富裕マップへの切符はやるがこの第二区画監守のこの俺を倒せればだがな!」


「ここのルールどうなってんだよ!まさか毎回戦うのかよ!」

「戦うのは当然俺だシンドウ!いいよな。いいって言えよ!」


 デジャブを感じるな~まぁいいけどね。


「ケンジさんファイトー!」

「俺にはアカネという元婚約予定者がいた身だ。すり寄るならシンドウにしておけよ。」

「何その話!ものすごく気になるんだけど!」


 さっさと決着をつけてくれよ。監守も愉快そうに笑ってやがる。なんだかな~本当に監獄なんだよねここ?


 ◇

 ケンジが勝利しカードを貰う。

 頼むからもう第5区画まで案内してくれればいいのに。富裕マップも楽だといいが。


「地面破壊してやろうか?ダイヤモンド並の硬さでなければいけるはずだが。」


「試さなくていいよ。普通に行こう。時間は掛かるが仕方ないさ。下手に動いて捕まりたくはない。」


 俺の心を読まれたか?ケンジが提案してくるが却下だ。アカシが時間をくれているのだ大丈夫だと思おう。


「ケンジさんどんだけの攻撃力持ってるんですか...。今歩いてる石の床だって武器あっても壊せそうにないのに..」


 千秋の反応が普通だろうな。

 さて富裕マップはどんなとこかな?貧困から貪るトランプの大富豪みたいな状態だから、チップの量が関係するのだろうかな。





千秋さんは2人に驚愕しっぱなしです

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