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爺さんと怪物少女  作者: あさしおやしお971号
騎士と呪いと花
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東の国の神秘

ソルベの求める花をマイペースに調べるヘルムート達。

とはいえ情報などあるわけもなく、そこは悪戦苦闘である。

そんな中ソルベが東の国について洵にいくつか尋ねていた。

洵の剣術などから興味を持ち始めたようだが。


「洵、東の国とはどんな国なんだ」


「東の国ですか?そうですね、一言で言うなら変わり者が多い国でしょうか」


「洵の言っている事もまんざらではないのが困るんだがな」


「現地は見た事ないけど、本気出しすぎな国って感じよね」


そんなソルベも興味を持ち始めた東の国。


とりあえず参考程度に東の国のりんごでも食べさせてみる。


「東の国の知り合いに送ってもらったりんごです、食べてみてください」


「あれ?また何か話してるんですか?」


「あら、ベリンダ、ソルベも東の国に興味を示し始めたのよ」


「…これは凄く甘いな、りんごなのにはちみつみたいに甘いぞ」


「東の国のりんごは蜜がたっぷりなんだ、おかげで砂糖もはちみつもいらん」


ソルベもその味には驚いているようだった。

洵の知り合いから定期的に東の国の食べ物やおもちゃなどが送られてくるわけで。


洵が言う東の国は徹底的に一つを極めるという事。

そのせいで今でもその洗練された技術が世界的にも注目されているという事だ。


「東の国は所謂職人が多いんですよ、一芸に特化した人が多いんです」


「そのせいではちみつみたいに甘い果物が作られているからな」


「毎回は使えませんけど、私もお菓子に使うと凄く美味しくなるんですよ」


「つまりこのりんごもそんなりんごの栽培を極めた人の品という事か?」


「私も最初に食べた時はあまりの甘さに驚いたものよ」


洵が言う東の国のイメージは、職人の国だ。

才能の無駄遣いとすら言われるぐらいに徹底的に突き詰める人種だという。


そんな東の国の文化などにもソルベは興味を示す。

東の国はどんな生活様式なのかなども。


「東の国の生活様式はこの家がそれを模倣していますからね」


「でもなんでそんな面倒な事したのよ」


「ワシが無理言って作らせたんだ、金ならたんまりあったからな」


「なるほど、だがそれの他にも気になる事は多いな」


「そういえばオムライスとかって東の国で生まれた洋食ですよね?」


東の国の文化としては取り入れられるものはなんでも取り入れて発展したという事にある。

そのせいで結構な混沌とした感じではある。


だがそれにより食文化は発展したし、技術大国にもなった。

政治が褒められないぐらいしか大きな悪い点はないとも言う。


「東の国はなんでも魔改造するからな、それを西の国が逆輸入までしてる」


「大体東の国の人ってなんであんな才能の無駄遣いしてんのよ、いい意味で」


「世の中の主流になってるものの多くは実は東の国で生まれてたりしますよね」


「大体の発祥は西の国なんですよ、でもそれを東の国の人が魔改造して確立してるんです」


「つまり西の国で生まれたものを東の国の人が独自にアレンジしているのか?」


東の国で魔改造されたものが西の国に逆輸入される。

それも今の時代珍しくなくなっているのが凄いところだ。


魔改造したものが本場の人にも受け入れられるのが凄いと洵も言う。

それだけセンスがあるのか、本場の人も複雑ではあるらしいとの事。


「なんにしても東の国というのは取り入れて魔改造しちまう国という事だ」


「でもそのおかげで西の国も認めるしかないっていうから困るのよね」


「いつか私も東の国を見てみたいものですよ」


「行ける機会があれば東の国に旅行に連れていってあげたいものですが」


「僕も行ってみたくはある、とりあえず少しでも話が聞けて嬉しかったよ」


少し誇張して話してはいるが、間違ってはいないのが今回の話だ。

東の国は基本的にいろいろと凄いけど変な国という認識である。


それでもアルも認めている程度には優れたものがあるのだろう。

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