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折り紙を折る

今日も今日とていつもの日々を送るヘルムート達。

そんな中洵が暇つぶしにあるものを用意する。

それは洵やヘルムートの凄さも垣間見えるもの。

アル達も挑戦する事になるのだが。


「こんなものですかね」


「洵?何してんのよ」


「ほう、折り紙か、面白いものを手に入れたな」


「折り紙?なんですかそれ」


そこは洵がきちんと説明する。


洵が折った折り鶴はとても見事に出来ていた。


「つまりその紙を折っていろんなものが作れるのね」


「そうだな、まあ最初は簡単なものからやってみるか?」


「面白そうです、やりたいです」


「おや、折り紙ですか、面白そうですね」


「木花さんもやります?たくさんありますよ」


そんなわけで暇潰しにみんなで折り紙を折る事に。

アルとベリンダはまずは簡単なものからである。


「簡単なものって、紙飛行機はこんなものでいいの?」


「ええ、ちなみに紙飛行機は様々な形があります、こんな風に」


「あ、確かに姫様のものと形が違いますね」


「紙飛行機といえば誰が一番飛ぶか競うのはお約束だな」


「そうですね、でも今はいろいろ折ってみましょう」


そんなこんなでいろいろと折ってみる。

洵や木花は器用にどんどん折っていく。


それを見たアルとベリンダはその出来に驚く。

紙でこんなものが作れてしまうのかと。


「鶴が出来ましたね」


「これどうやったらこんな形になるの?紙の限界越えてない?」


「そうでもないぞ?ワシの作った馬とかは中級だからな」


「キリンですね、これぐらいは軽いですよ」


「一枚の紙からこんなにいろいろ出来るんですか…」


動物を折るのはまだ中級程度である。

上級ともなるともっと凄いものが折れるのだから。


そんなこんなでどんどん紙が減っていく。

洵と木花は難易度の高いものをどんどん完成させていく。


「木花はまだ分かるんだけど、洵って実はすっごい器用でしょ」


「そうでもないですよ、私はこういうのは馴染みがあるだけですし」


「洵さんは意外と手先は器用だと思いますけどね」


「ワシもそれには同意だな、洵は細かい作業とか意外と得意だろう」


「なんか悔しいですね」


洵は意外と器用なのは見ていれば分かる。

本人は謙遜しているが、それを見ている側からしたら明らかに器用に見える。


「家ですね、これぐらいはチョロいです」


「見ててもよく分からん、折り紙って紙を限界まで折るものなの?」


「折り紙は一種の芸術かもしれんな、とはいえ慣れれば簡単なものだぞ」


「どう見ても折る回数が二桁あるようなものが普通にあるんですね」


「折り紙で折れるものは結構ありますからね、確かそういう本もありますよね」


折り紙で折れるものが記載された本は確かにある。

今は手元にはないものの、それには多様なものが載っている。


それこそ鶴なんて初心者レベルに感じるものもあるぐらいだ。

折り紙はシンプルにして奥が深い遊びなのである。


「これは標準サイズですけど、折り紙にはこれよりずっと小さい紙もあるんですよ」


「は?そんな小さい紙を折るっていうの?」


「東の国の人間は手先が器用な奴が多いからな、米粒に文字を書いたりするぞ」


「そう言われると小さな折り紙も納得ですね…」


「指先の器用さってやつですね、細かい作業は東の国では当たり前ですから」


東の国の人間は細かい作業に強い。

手先というか、指先の器用さはとても優れているという。


「むぅ、でも負けるのは悔しいから、洵、教えなさいよ」


「ふふ、喜んでお教えしますよ」


「なら私も…」


「アルも負けず嫌いなのが向上心に直結しているな」


「そうですね、負けたくないんですよ」


そうしてアルとベリンダは折り紙を教わる事になった。

一枚の紙から生まれる多様なものがその魅力。


アルもその後どんどん覚えていったそうな。

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