みかんを使う
今日もいつものように暮らすヘルムート達。
そんな中今でも残っているみかんの使い道を考えていた。
毎日食べているがなくなるまでもう少しかかりそうだからだ。
まとめて消費する方法を何か考える事に。
「ふむ、やはりジュースにしてしまうか」
「みかんが箱で送られてきて食べまくってるのに減らないものねぇ」
「私もお菓子とかに少し使ってますけど…」
「流石は箱で三箱は食べて消費出来る量ではありませんね」
そんなみかんを消費する方法を考える。
とりあえずジュースとベリンダがみかん杏仁を作ってくれる事になった。
「さっきみかん杏仁は冷蔵庫で固めたのでもう少しで食べられるかと」
「メアさんも食べてますけど、それでも減りませんからね」
「みかんの消費に関しては東の国でも箱で買って困る事は意外とあるんですよ」
「計画性なさすぎじゃない?」
「一家で二箱ぐらい買う事もあるからな、冬はこたつでみかんは定番だけにな」
そんな話している間にミキサーを用意する。
そしてみかんの皮を向いて筋を取りミキサーで一気にジュースにする。
少し粒が残る粒みかんジュースである。
粒入りジュースは意外と美味しいとヘルムートや洵も言う。
「粒入りジュースって意外と美味しいわね、プチプチ感が」
「そろそろみかん杏仁が出来た頃ですね、取ってきます」
「にしてもみかんで困る事になろうとは」
「想定外でしたね、まさか三箱も送ってくるとは思ってなかったので」
「とりあえずみかんジュースを大量に作って冷蔵庫で保存しておきますか」
そうしているとベリンダがみかん杏仁を持ってくる。
とりあえずそのみかん杏仁を食す事に。
「そういえば東の国のある地域にはみかんジュースが出る水道があるんですよね」
「マジ?それってどういう仕組みなのよ」
「あと緑茶が出る水道がある地域とかあったろ」
「それどういう仕組みなんですかね…水道局がそんな事するはずもないですし」
「地域の独自性ですね、その地域はみかんが名産だったり緑茶が名産だったりですし」
そんな夢のような水道がある東の国。
アルとベリンダもまさかと思っているようだ。
「そんな水道を作る辺りが東の国の面白さですよ、本当に」
「お茶とかジュースの出る水道って、それこそどんな仕組みなのか気になるわ」
「東の国っていうのは変な事に真面目に取り組む国だからな」
「技術と才能の無駄遣いとか言われる程度には遊びますね」
「なんか本当に変なものを作るというか」
東の国にも天才と呼ばれる人間は多数いる。
そして時折そんな才能と技術を馬鹿とも思える事につぎ込む人がいる。
遊び心というか、好きなものに一途というか、そんな国民性である。
アルとベリンダはそういう事が出来るのがある意味羨ましくも思えていた。
「天才が本気を出したらこうなったといういいサンプルですね」
「東の国ってなんでそう変な方向に全力になるのかしらね」
「お茶とかジュースの出る水道を作ったりな」
「凄いというか、無駄に凄いというのが本音ですよね」
「変態大国ですから、仕方ありませんね」
そんな話をしつつみかん杏仁を完食しみかんジュースを飲み干す。
みかんはこれでもまだ余っているのだ。
「とりあえずみかんジュースを作れるだけ作りますから」
「そうしてくれ、そうでもしないとなくならん」
「食べて消費出来る量じゃないわよ」
「大収穫ですね、本当に」
「はぁ、次からは少し減らしてくれるように伝えておきますか」
そうしてみかんはジュースにされていく。
完全に消費し切るまでまだかかりそうだ。
箱のみかんを消費する東の国の凄さです。




