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男の飯再び

今日もいつもの日々を過ごすヘルムート達。

怪奇事件の方は捜査が近く打ち切りになると出ていた。

メアがやったのは知っているが、証拠が残らないのはタマが食っているからだ。

そんな中今日も木花は留守にしているようで。


「ねえ、お腹空いたんだけど」


「そういえば木花さんは街の集会の方に行ってて空けてるんでしたね」


「ならお昼はどうしますか?外食とか?」


「そうだな、ならまたワシ達で何か作るか、キッチンを見にいくぞ」


とりあえずキッチンへ行って何かないか探してみる。


見つかったのは乾麺のスパゲティと他にも食材と調味料が少々である。


「とりあえずスパゲティでも茹でるか、ソースは醤油マヨネーズでいいか?」


「醤油マヨネーズって合うの?」


「意外と合いますよ、そもそも醤油自体塩気のあるバターなどと相性がいいですし」


「そうなんですか?」


「とりあえず作ってやる、手伝うなら好きにしていいが待っててもいいぞ」


とりあえずはアルとベリンダは待つ事に。

ヘルムートが乾麺のスパゲティを茹で始め、洵はスープなどを作る事に。


四人分の量をきちんと測り、茹で時間は少し短めに茹でる。

スパゲティは茹ですぎると乳化してしまうので、少し短めの方が美味しくなる。


洵は戸棚にあったコンソメを使いコンソメスープを作る事に。

ヘルムートのスパゲティが茹で上がったらソースで味付けだ。


あらかじめ作った醤油マヨネーズのソースをスパゲティにかけ刻み海苔を散らす。

洵のコンソメスープもいい具合に仕上がりこれで完成である。


こういう簡素な料理は学生や一人暮らしの人がよくやったりする。

あまり料理をしなかったり苦手な人でもこういうものなら簡単に作れる。


ある意味これも男飯の一種と言えるのだろうか。

とりあえずは完成したそれを食す事に。


「出来たぞ、さっさと食べてしまおう」


「いい匂いね、適度にマヨネーズの酸味と醤油の匂いがするわ」


「コンソメスープも作ったのでどうぞ」


「ありがとうございます、ではいただきますか」


「だな、パパっと食うんだぞ」


そうして醤油マヨネーズのスパゲティを食べ始める。

アルとベリンダもその意外な美味しさにフォークが進む。


「こんな簡単な料理なのに美味しいのね」


「元々こういう醤油マヨネーズや醤油バターは東の国ではよくやるんですよ」


「お菓子なんかにも味付けに使われるしな、あと貝を焼く時なんかにも使う」


「へぇ、面白いですね」


「こういう味を作るのも東の国らしさですよ、外国のものも積極的にという」


そんな話をしつつどんどん食べていく。

そしてスープも綺麗に平らげる。


その美味しさにアルとベリンダも満足のようだ。

醤油の汎用性の高さを改めて感じたようでもある。


「にしてもこういう簡単だけど美味しいものって男の作る料理って感じよね」


「プロの料理人ならともかく、家庭の男ならこんなもんだろう」


「そもそもプロの料理人に男が多い理由も体力的な理由ですからね」


「料理ってのは想像よりもずっと重労働だぞ、力仕事も多いしな」


「確かに女性のプロの料理人って聞きますけど、男の方が圧倒的に多い気がします」


洵とベリンダが言う料理人の男女比率。

それは単純に男の方がその仕事に対する適性が大きいのだろう。


女性のプロの料理人が少ない理由としては労働環境なども関係しているのだろうが。

それでも家庭でキッチンを預かるのは女性が多いので、そういう事なのか。


「ま、なんにしてもワシらはプロではないしな、これで足りるさ」


「私も国にいた時に見た料理人が男ばかりなのもなんか分かった気がするわね」


「それこそお店を構えるような料理人なら、特にキッチン担当などは男の戦場ですしね」


「そういえばプロじゃなくても外食のレストランのキッチンは男の人ばかりです」


「それだけキッチンは過酷なんだろうな、そこに性別による適性が出てるって事だ」


そうして話しているうちに木花が帰ってくる。

食事は済ませたと伝え、木花も今後も任せてもよさそうと言う。


料理の話は何かと複雑なものがあるのだろう。

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