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鬼の顔?

特になにもないままいつもの日々を送るヘルムート達。

怪奇事件の方は捜査こそされるが進展はないままだ。

そんな中アルが質問をぶつけてくる。

それは節分についてなのだが。


「ねえ、ここでは節分ってやらなかったわよね」


「節分ですか?ええ、やりませんでしたね」


「東の国の行事はなんでもやるっていうわけでもないんですか?」


「そりゃなんでもやるとは限らんだろう」


質問は節分について。


一応その質問には答えておく事にするが。


「それで節分って具体的に何なのかしら」


「節分は邪気を祓って福を招き入れるものですよ」


「木花か、確かにその通りだな」


「あと豆を撒くのは鬼が豆を苦手とするからという説がありますね」


「へぇ、東の国のお話って面白いですね」


とはいえここでは節分はやらなかった。

別にやる必要もないという事なのだろう。


二人は他にも質問をぶつけてくる。

興味はあるのであろう。


「鬼っていうのは悪魔みたいなものでいいんですか?」


「そうですね、大体そんなところです」


「それを追い払うのが節分ですからね」


「あとエホーマキっていうのを見たんだけど、あれも節分なの?」


「恵方巻きな、教えていいものなのか?」


アルの好奇心は恵方巻きにも及んできた。

とはいえ恵方巻きの元々の起源をこの子供に教えていいものなのか。


少し悩ましいものであるし、困ってしまう。

流石に刺激が強すぎやしないかと。


「恵方巻きについてはまだ早いですね、あと四年経ったら教えてあげます」


「は?どういう意味よ」


「どうしても知りたいなら教えてやるが、完全な自己責任だぞ」


「恵方巻きってそんな危ないものなんですか?」


「危ないというより卑猥ですよね」


大人達もそれについては口ごもる。

流石にこの純粋な二人にそれを教えるのは早いだろうという。


恵方巻きの起源は流石に言いにくい事この上ない。

ヘルムートもそれについて少し悩みつつ鬼のような顔をしていた。


「ヘルムート、顔が怖いわよ」


「アルさんが恵方巻きの事を言うからですよ」


「それに元々こんな顔だぞ」


「恵方巻きってそんな訊いちゃマズいものだったんですか」


「流石に恵方巻きの事については言いにくいものですからね」


二人もそこまで言われるとよけいに気になってしまう。

とはいえあえて深くは訊かない事にしたようだ。


木花が代わりと言ってはなんだが、マシュマロを出してくる。

節分の豆の代わりという事らしい。


「なんで節分にマシュマロなのよ、投げても効かないでしょ」


「豆の代わりですよ、それでも食べて満足してください」


「近年はそういうのもあるんだ、何も問題はないぞ」


「ならいただいておきます」


「ふぅ、流石に焦りましたよ」


なんとか誤魔化しきった大人達。

恵方巻きの起源については教えるには早いという事である。


「マシュマロねぇ、節分でマシュマロって効くの?」


「それについては言わないように」


「お菓子の会社が勝手に作っただけだからな」


「なんか商魂逞しいですね、東の国って」


「バレンタインもチョコを売りたいから作ったんですしね」


バレンタインについても二人が食いついてきた。

それは別の日に教えるという事でなんとかその場を収める。


恵方巻きの起源?教えられるわけねーだろ!

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