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爺さんと怪物少女  作者: あさしおやしお971号
魔界の暗殺者
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インドア趣味の不思議

相変わらず変わらぬ日々を送るヘルムート達。

そんな変わらぬ日々でもアルは変わらず勉強をしている。

ヘルムートに質問する事も多く、少し困った質問をする事も。

気になった事は訊かずにはいられない性格のようで。


「ねえ、ヘルムート、なんで軍人ってインドア趣味の人が多いの?」


「お前、ワシがなんでも知ってると思ってないか?」


「それは僕も気になる話だぞ、僕の国でも騎士はインドア趣味の奴がやたらいた」


「ふむ、それについては軍隊の事情も関係してると言うべきですよね」


軍人にはインドア趣味の人が多い理由。


もちろん全てではないが、洵もその話には心当たりがあるようだ。


「またお姫様が質問攻めで悩ませてるの?」


「リヒアか、まあもう慣れた事だがな」


「それよりなんで?」


「そうですね、まず軍隊というのは外出が簡単には出来ませんよね?」


「それはそうだろう、国を守るのに簡単に外に出られても困る」


洵が言いたいのはそこなのだろう。

つまり軍隊は規律があり、国防のためにその街などに長く駐在する事だ。


そして外出も許可制なのは意外と珍しくないという。

外に出られないという事はつまり、という事になる。


「要するにだ、軍人ってのは緊急時に備えて簡単に外には出られんのだ」


「外に出られないから室内で出来る趣味、ゲームとか漫画とかそういう趣味に走るのね」


「なるほど、室内で出来て時間も潰せる趣味、それは思わぬ視点だな」


「つまりアウトドア趣味は退役でもしない限り軍人には難しいという事ですね」


「軍隊って大変なのね、前に視察に行ったけどゲームとか漫画とか熱く語ってたし」


軍隊は外に出るのは組織としてのルール上簡単でもない。

その結果室内で出来るインドア趣味を持つ人が多いのだという。


似たような話はスポーツ選手にもあるらしい。

寧ろスポーツ選手と軍人はインドア趣味の人の割合が高い職業だと洵は言う。


「あとスポーツ選手もインドア趣味の人の割合が高いと言われますよ」


「軍人はなんとなく分かったけど、スポーツ選手はなんでなの?」


「怪我しないためよね、合ってる?」


「そんなところだな、スポーツ選手は怪我は選手として致命傷だ、だからそうなる」


「スポーツ選手もインドアの割合が高いのか、そっちの理由は怪我を避けるためとは」


軍人と同様にインドア趣味の割合が高い職業、それはスポーツ選手だ。

スポーツ選手は怪我をしたらそれこそ休業に直結する。


アウトドア趣味は怪我の危険があるためインドア趣味の選手が多いそうだ。

インドア趣味の人が多い職業はその職業の事情や背景も見えてくる。


軍人もスポーツ選手も怪我は避けられるなら避けるべきという事もある。

インドア趣味を持つ人が多いのは怪我をしにくいという事もあるようだ。


「意外かもしれんが、身体能力の高い人が多い職業ほどインドア趣味の割合も高めでな」


「怪我したら駄目っていう理由は確かに軍人もスポーツ選手も共通よね」


「別にどの職業がとかではなく、あくまでも割合に過ぎませんけどね」


「アウトドア趣味はやっぱり危険も多いっていうのが分かる話ね」


「そうだな、そういう理由なら不思議と納得出来てしまう」


体を大切にするからこそのインドア趣味。

もちろんその職業の全員ではない。


だが大物のスポーツ選手が廃ゲーマーだったりする事もある世界だ。

やはり体を使う職業は怪我のリスクを避ける方向に行きやすいのかもしれない。


「だからインドア趣味はその職業の事情や背景もあるという事です」


「体の事まで理由にあるっていうのは盲点だったわね」


「もちろんアウトドア趣味を持つ奴も相当数いる、だが理由は必ずあるという事だな」


「インドア趣味の不思議って事情が絡んでたのね」


「僕も身体能力は高い方だと思っているが、趣味はインドアが多いな、納得だ」


インドア趣味の割合が多い職業。

そこにはそこで働く人達の理由がある。


やはり体は大切という事を理解したのだった。

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