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爺さんと怪物少女  作者: あさしおやしお971号
騎士と呪いと花
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薬の効き目

ソルベの求める花がついに手に入った。

そして教わった通りにその薬を作る事にも成功した。

だがここで思わぬ事態が起こる事に。

わずかなミスが招いたその出来事とは。


「はぁ、疲れた…集会も楽じゃないわ、何か飲み物ないかしら…これでいいわね」


「アル?戻っているのか?」


「姫様?いるんですよね?」


「ふふ、あの薬で僕は男に…ん?」


そこにいたのは美男子だった。


不法侵入かと思ったが、なんとなく察した。


「…お前アルか?」


「なんだ、私がどうかしたか?」


「お、お前まさか…嘘だろ!?僕の長年の悲願が…そんな事って…」


「ひ、姫様が男になって…えええええっ!?」


「何やら騒がしいようですが、どうされましたか」


そこに木花もやってくる。

どうやらソルベが作って置いていた薬を飲み物と間違えて飲んでしまったようだ。


その結果見事にアルが男になってしまったようだ。

元に戻るのかと不安にもなるが。


「こいつは驚いたな、本当に薬が効いてしまうのか」


「ひ、姫様…とりあえず確認して…」


「確認?な、なんだこれ!?私が男になってる!?」


「お前!僕の悲願を…こんな…こんな事って…嘘だあああああ!!」


「つまりソルベさんが男になる薬をアルさんが間違えて飲んでしまった、ですね」


ソルベがあまりのショックに絶句してしまっている。

それで肝心のアルも驚きを隠せないようで、少し動揺しているようだ。


ベリンダもその現実に思わず言葉が出ない。

ヘルムートは本当に男になってしまったアルに薬の効き目は本当だったと感心する。


「それでどうしますか?」


「そうだな、男で暮らすのも悪くないかも」


「姫様楽しんでません?」


「こいつ実はそんな深刻に考えてないだろ」


「僕の悲願が…こんな…」


ソルベはもう完全に失意の底である。

一方のアルは少し楽しそうにしている。


ベリンダとヘルムートはそんなアルを見て逞しさを感じていた。

ちなみに薬の効果は数日で切れるらしいとヘルムートは聞いていたが、あえて黙っておく事に。


「まあなんだ、残念だったな」


「ヘルムート…僕はどうしたら…」


「それならソルベさんに言ったという占い師を探してみては?」


「あ、そうですよ、そもそもの発端はそこなんですから」


「よし、私が探してやる、ソルベに吹き込んだ奴も気になるしな!」


完全に男になっている様子のアル。

だが声は意外と中性的な声のようだ。


アル自身がそこまで歳でもないという事なのか。

若いうちの声という感じではある。


「それでその占い師を探すにしても、どうやって探しましょう」


「そいつは僕の国で王宮にも出入りしていたな」


「王宮?あ、ソルベさんは騎士ですから王宮ぐらいは出入り出来ますか」


「ソルベの奴諦めたな、それでその占い師の探し方だが」


「王宮に出入り出来るのなら兄上に聞いてみるか、連絡先を聞いていただろう」


以前王子から連絡先を聞いていた事を思い出す。

とりあえずは王子にそれについて訊いてみる事に。


だがその前にまだ問題はある。

その占い師が様々な国を渡り歩いているとしたら。


だがそこはこっちも考えはあるようで。

それをやってみようという事になる。


「とりあえず兄上に相談だな」


「ソルベも無理に明るく振る舞わんでもいいぞ」


「いや、もういい、こうなったらその占い師を問い詰めてやる」


「開き直ったようですね」


「なんか怒りの炎が燃えているような…」


とりあえずは占い師を探すべく王子に相談する事が決まる。

その占い師は何者なのか、ソルベに吹き込んだのは嘘か真か。


ソルベの真実を求める事となる。

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