表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/152

環希、迷宮ボス戦-最下層-

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 「なにここ…」


 環希は右腕をさすりながら、立ち上がる。

足場が突如崩れた瞬間、彼女は落ちた!と判断した。

環希が運ばれたのは、先刻までいた空間とはまるで見た目が違う。

通路の幅は6車線程の広さ。床は硬い土。所々苔で覆われ、小枝や小石が無数に散らばっている。

岩山のように聳える壁が左右に立っているが、天井はない。太陽の位置は見えないが、頭上には空が広がっていた。


(まだダンジョンのはずだけど…。別の空間に飛ばされた?)


 環希は帰還を試みる。

いつものように意識を集中するが……名古屋に移動できない。

何度試しても帰還できず、環希の中で段々と焦りが大きくなる。

壁の登攀を試みるが、壁は異能者の指ですら貫けないほど硬い。


――視線。


 ナイフで刺されたような感覚。

全身を串刺しにされたように感じた環希は、思わず首を左右に回す。

目に見る範囲に怪物の姿は無い。小さな空の下を歩いていると、羽音が聞こえてきた。

まもなく3体の怪物が現れる。獅子の頭を持つワシ――アンズーだ。


 3匹は威圧するような咆哮をあげて、地上を歩く少女に飛び掛かる。

環希は際どいラインまで3匹を引き寄せてから、地面を蹴って突進を回避。

無心で駆ける彼女の背後で、雄叫びの合唱が生まれる。環希は手札を一枚切る事にした。

環希が走り去った後で、地面が隆起し、土塊が大男に変化する。土塊は硬質化し、鎧のように変化していく。


 環希の持つ異能、人形の作成だ。

探索班のメンバーに侮られないよう、出来るだけ隠しておきたかったが、今はその場合ではない。

即席のゴーレム達は魔鳥に向かって行くが、働きは芳しくない。土塊は変身した源ほど強くは無い人形たちは、魔鳥を中々叩き落す事が出来ない。

しかし、一方的に攻撃されるばかりではない。腕を切り離し、砲弾のように飛び回る獅子頭に撃つ。


 環希は躊躇なく、二つ目の異能も開帳した。

少女の姿が消え、身体の向こうが透けて見える。魔鳥は困惑しつつ、環希が立っていた場所に体当たりを仕掛ける。

しかし、鉤爪は何物も捕らえることは無かった。飛び回るアンズーを警戒しつつ、ガラスより透明な何かがダンジョンの奥に進む。

透明化した環希はこっそりとアンズーから距離を離す。忍び足で進む彼女の耳に、小さな足音や羽音が飛び込んでくる。


(気配の感知を――うぅ!?)


 環希を激しい頭痛が襲う。

冷たい刃でピストンされているような感覚、知覚を妨害する者がいるとでもいうのか?

このような事態は、異能者になってから初めてだ。


 感知を諦めた環希は、痛む頭に冷や汗を浮かべながら進んでまもなく、分岐を見つける。

彼女は部屋を見つけ次第、一つずつ探索していく事にした。状況を打破しうる道具が見つかるかもしれない。

先程の落とし穴に警戒しつつ、足を踏み入れると、地面に物干し竿のようなものが転がっているのが目に入った。

近づいていくと、先端に鈍い光が生まれる。環希は、放置物を槍と判断した。しかし取りに行くのは躊躇われる。


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ