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先日、僕らの街が終了した件について-崩壊後- 作者:おもち
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大曾根異変(1)

趣味で書き始めました。
「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。
読む前に、以下の注意に目を通してください。

【注意事項】

・ハーレムなし。
・デスゲームなし。
・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。
・キモイ主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
 道隆は空気を読んで、黙っていた。
無神経を自認しているが、知人の言い争いに口を挟むほど図太くない。
我関せずの心構えは、社会人に必要な物の一つだと思っている。

 牧野親子は、暁についていく事にする。
意見を翻す事を諦め、無茶させないよう見張るためだ。

「で、お前――名前何だっけ?」
「紀里野です。で、どうする?行くなら送るけど?」

 先程のテレポートは、自身の能力なのだと説明した。
愛知県を覆う結界や、5か所に置いた守護については伏せる。

「でさ、儂もついて行っていい?」
「ハァ?なんでだよ?」
「家が天使にやられてさ、今ホームレスなんだ。良い感じの空き家があるかな~って」

 暁は馬鹿にしたように鼻を鳴らす。

「いいけど、アイツらは全員殺すぜ?」
「勝手にすれば。お友達になりたいとも思わないし」

 道隆は3人に気構えを促し、飛蝗頭に命令する。
ホームセンター前に帰還した時、14名の異能者――ならず者達の一部が展開していた。
彼らを見るや否や、稲妻や毒の弾丸を放つ。

 ナックルダスターを懐から取り出した道隆は、紫の皮膚を持つ異形を呼ぶ。
魔物は火炎を壁のように展開し、3人を攻撃から守る。
霊力を帯びた火炎が、異能者の攻撃を焼き焦がし、無力化した。

「おい、俺の敵だぞ!」
「正当防衛だよ、正当防衛!さっさと変身しろ!」

 道隆は3人から離れ、異能者の中に突っ込んだ。
疾風のように近づき、一人の頭部を貫く。ナックルダスターが拳打の衝撃を数十倍に高め、波動が念入りに骨を砕く。
不運な一人は成す術なく死亡した。

(父上!何を軽率な!)

 環境改変の魔物は、吃驚した声を道隆に投射する。
相手の会得した能力次第では、即死も在り得るというのに。

 パーカーの女が、道隆に幻覚を見せる。
地面の感覚が消え、力の加減を誤り、青年はつんのめった。
帽子の男が黄色い骸骨剣士に変身するも、巨獣の腕で叩き潰される。
腕を持ち上げ、地を蹴った獣が、幼い声で吠えた。

「テメェらの相手は俺だ!」

 暁が羊頭獣に変身していた。
戦車を思わせる身体が、質量を無視した軌道で異能者の間を飛び回る。
強靭な四肢で異能者を吹き飛ばし、外皮は魔弾を弾く。

 トビウオの怪人が逃げ出そうとすると、ミサイルのように突進して轢き殺す。
魚人の異能者は大通りの向かいまで吹き飛び、動かなくなった。

 変身した暁の外皮は強靭。
ならず者の槍や刀が通らず、逆に敵異能者達は爪でシュレッダーにかけられたように切り刻まれていく。
辛うじて胴体が切断されなかったならず者が、窓ガラスを突き破って通りに面したファミレスに突っ込む。

 爪が生み出す衝撃波が、路面に亀裂を生み出す。
嵐から逃れられるのは、道隆の魔物が守護する亮典と、息子の外套で体を覆った杏子、彼よりも高位の異能者である道隆のみ。

 幻覚に苛まれている道隆は、意識を強く持つ。
平素の自分を思い描くと、浮遊感が潮を引くように消えていく。
第2段階に達した事で、様々な干渉に抵抗できるようになっているのだ。
犯人が分からなかった為、道隆は巨獣に拳銃を撃っていた男を狙う。

 気づいた男が銃口を道隆に向ける。
右にずれ、弾丸を回避すると、踏み込んで一気に距離を詰めた。
男はすかさず左蹴りを繰り出す。道隆は腕を十字に組んで受け止める。
道隆は左順突きで顔を打ち、逆突きで胸を貫く。

 身体に染み込んだ、少林寺拳法の技だ。
初段まで上がったが、高校から通っていない。
全て忘れてなお、道隆の中に残った武道の残滓。

 道隆が生身で戦っている理由は、過信だけではない。
肥大した自我を持つ彼だが、己の行為の危険さは承知している。
結界による強化の程度を計りたかったのだ。変身していると、そちらの強化で結界の護りが分からなくなってしまう。
変身は安全だが、それ故に気が抜ける。

(死んだら、死んだときだしな…)

 パーカーの女が道隆目がけて、桃色の煙を吐く。
放たれた矢のように間合いを詰める道隆は、途中で方向を変えた。
嫌な予感がする。この煙を吸うのは不味いか、と考えた道隆は、何気なくパーカーの女に視線を向けた。

「……」

 瞠目して通りの向こう、大曾根駅の方へ視線を注いでいる。
道隆は顔を向ける直前、此方に近づいてくる異能者の気配に気づいた。
近づいてくる気配――ならず者のボスがその場に現れた時、生き残っていたのはパーカーの女だけだった。
ありがとうございました。
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