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双少年との出会い(1)

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。



 道隆は砂田橋方面に向かう。

高架を右に曲がり、ナゴヤドーム方面に馬を走らせる。


 現在の名古屋は魔窟だ。このような事態を予想していなかったわけではないが、焼け落ちた自宅は見るに堪えなかった。

必要なものは回収済みとはいえ、黒焦げた家を見ていると、なにか忘れていないか、不安になる。


(ホームレス暮らしが始まるとは…)


 慣れ親しんだ我が家、これから始まる放浪。

適当に空き家に忍び込もうか……道隆は寝具を回収していなかった事を思い出す。

コレクションとPC、菓子など保存のきく食品は、全て魔物の内側に収めたが、足りないものは多々ある。

道隆がまず欲したのは、衣類や家具ではなく、暖かく柔らかい寝床だった。


(布団がないと眠れないわー)


 道隆は大曾根のショッピングセンターに馬を進めた。

感知網を広げ、大粒の個体を避けながら進む。現在の名古屋は超常存在だらけだ、無視しきれるものじゃない。

センターには以前来た事がある。家具や生活雑貨の店舗が入っており、寝具も置いていたはずだ。

そこでベッドを手に入れた後、雨風を凌げる場所を探そう。他人の住居で眠るなど、考えるだけでストレスがたまる。


(無理そうだけどなー、ま、目ぼしいものがあればそれでいいし、行くだけ行ってみるかー)


 ショッピングセンター前に着く頃、日は既に傾きつつあった。

到着する少し前、異能者の気配を複数捕捉する。300m西で行ったり来たりしているが、徐々に距離を詰めてくる……別の異能者を相手取っているようだ。

巻き込まれてはたまらないので、馬を降りた道隆は開け放された扉から、センター内に侵入する。


 寝具売り場に向かうが、目ぼしい商品は全て持ち去られていた。

しかし、ソファやカーテンなど、残っている物もある


 道隆は物体収納の魔物を呼び出し、空の棚にソファ、カーテンや毛布を手当たり次第に詰め込んでいく。

よし、脱出しようと思い立ち、飛ぶように1Fへ向かう道隆は、半径500mの感知を行った。


――距離が近い。センターの前にいる。


 壁が弾け、道隆は瓦礫と爆風で吹き飛ばされた。

道隆はテレポートを命じる。移動先は名東区の香流川の河川敷。

元フリーター青年の身体を、大きな爪が握りしめる。


(一緒にテレポートしてきたのか!?チッ…)


 道隆の感知能力を持ってすれば、容易に避けられた事態だ。

しかし、彼は他人を気にするのが嫌いだ。仮に接近者が自分を無視していくなら、それで良かったのだ。

もっとも、助けてくれる相手にはいい顔をするべきだと思うし、足を引っ張る相手は生活圏から排除したい。



 道隆を掴むのは、羊の頭を持つ四足獣。

頭の高さは道隆の身長とほぼ同じ、両足が川に浸かっている。

全身が鎧のような皮膚で覆われている。サイのようだ。巨獣は背中に、ショートカットの少年と長髪の女を乗せている。


 長髪の女は外套を着ていた。薄青に輝く、毛皮のコートだ。

少年とは目元の造りが似ており、年の離れた姉弟に見える。親子と呼ぶには、ちょっと若い気がする。


(痛てぇ痛てぇ――)


 道隆が腕を広げると、締め上げる指の間隔が広がる。

しかし拘束を解く事は出来ず、道隆は青い怪人に変身する羽目になった。

強化された筋力によって掌が見る間に開いていくが、巨獣はさらに力を掛ける。

降参した道隆は霧になって逃れ、羊頭の側面に出現。横っ面を殴り飛ばす。

重機がひっくり返るように、巨獣が宙を舞う。少年が女を抱えて背から飛び降り、反対側の河川敷に着地した。


ありがとうございました。

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