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大天使に追い出されて

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。



 道隆は気楽に暮らしていた。

市内の集落が、ダンジョン内のアイテムで武装化を進めても、気にしない。

天使を進んで狩る事も無い。天使は異能者をターゲットにするが、単独でいる者より、大勢いる集落を狙う。

道隆が、優先的に狙われる理由はない。


 道隆は自宅を出て、封鎖の外に出発する。

通販サイトにアクセスできても、運送屋は名古屋まで来てくれない。

異能者が運営する宅配便が存在するらしいが、任せるのは不安だ。

警察が機能していない以上、中身を弄られかねない。


 道隆は同人ショップ巡りに秋葉原まで遠征する。

封鎖の外で生活すれば、歩き回らなくて済むのだがその場合、ゲームや漫画に浸る時間が取れない。

異能を駆使すれば金などいくらでも稼げるだろうが、それはしたくなかった。

便利さは否定しないが、その分己が退化してしまうから。やらない事は、そのうちできない事になる。


 それにアイテムで埋め尽くされた店内を巡るのは楽しい。

道隆は目についた商品を購入し、暖かい気持ちで帰路につく。

戦利品を開帳し、頼れる倉庫番に渡す。内的世界に魔物を移動させた時、接近する力の気配を飛蝗頭が知らせた。

道隆は急いで気配感知を発動。まだ1㎞以上離れているが、強大な気配は騎士型とも少年型とも違う。


(出れるようにしておくか…)


 自宅内に私物を置いていない事が幸いし、迎撃準備を整えるまでに長い時間はかからなかった。

愛用の布団を突っ込み、衣服をカラーボックスごと放り込む。空の本棚が視界に入り、道隆は思わず安堵した。

もし蔵書をそのままにしておいたら、悲惨な心持になっただろう。


 その時、気配との距離が300mにまで縮まった。天使らしい気配は、道隆のいる方向に急接近。


(うわ、来たー!!)


 たまらず道隆は変身し、自宅を飛び出す。

自宅から離れた高度1000mで、青い怪人は気配の主と対面した。豹を象った装甲に身を包む、蝋のように白い肌の若い青年。

身体の線から察するに男だろう。彼は背中から、三対の翼を生やしていた。


「悪霊と交わる者、罪人を匿う者、呪われよ…」


 大天使、風のアルキゴス。

豹の騎士は弾丸のように直進し、刺突を繰り出す。

刃は道隆の甲殻を僅かにこそぎ取った。腕から放たれた波動が、大天使の鎧を削る。

装甲はクッキーのように砕け、鮮血が宙に舞った。


 道隆は距離を詰め、顎に拳打を見舞う。

大天使の下顎が吹き飛んだ直後、周囲50mを青白い炎が呑み込んだ。

一瞬、午後の空に巨大な鬼火が出現する。炎が道隆の甲殻を炙り、皮膚に痛みが走る。


 青白い炎に包まれながら、道隆は尖った柱を上に向かって放つ。

秒速3000m弱で通過する金属塊が、空気を爆発させる。天使が跳ね飛ばされるのと、炎が消えるのはほぼ同じタイミングだった。

軌道を変え、騎士を襲い掛かる杭が空中で砕け散る。アルキゴスの念動力だ。


 道隆は飛蝗頭に命令して、空間移動。

目標を失った大天使は、地上に降下。直径100mを青白い炎で焼き払う。

道隆のマンションも円の中に収まっており、彼が長年暮らした家は、炎の海が消えた時、骨組みしか残っていなかった。

大天使は周囲に探知網を張るが、目標がいないと見ると、その場から姿を消した。


 道隆は中川運河の猿子橋に出現する。

変身を解き、飛蝗頭から自宅が焼失した報告を聞くと、即座に取って返す。

焦土化した隣近所を見て回り、長い溜息を吐いた。


(このままここにいるとヤバいか…)


 道隆は馬を駆り、とりあえず北に進路をとった。

騒ぎを聞きつけた物見高い誰かが、見に来るかもしれない。

病院の方には浩紀達が住んでいる。犯人扱いされたら厄介だ。


ありがとうございました。

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