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天使の位階(1)

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 丸の内のハイウェイ近くで、夏姫と早苗は天使達と戦っていた。

納屋橋で暴れていた翼の群れを、赤い馬の権能によって引きつけると、彼女達は攻撃を開始。

赤い馬に跨るのは、夏姫。早苗が許可した事で、彼女の精神は狂わない。

夏姫は中級天使20体を引き受ける。青銅の騎兵は両刃の長剣を振るい、袈裟懸けに両断する。

その後ろから続く甲冑姿を、さらに縦、横と斬りつけて退けた。


 青い火線が空中を走るが、夏姫は赤い騎士に合図を送って斬撃を躱す。

瞬間移動で背後を取り、長剣で頭部と心臓を刺し貫く。戦闘は赤い騎士に任せるが、夏姫もただ揺られているだけではない。

隙を見て腕を伸ばし、天使を秘密基地に転送する。彼女の能力で、敵を拘束することはできない。

秘密基地に生きたまま送った天使を捕獲する作業は、修児に頼んでおいた。


「ナツ、そっちの残りは?」

「後10、早苗は?」

「30…今、ゼロになった」


 早苗が命じると、黒い騎士が本を展開する。

粘つく大気が、とりもちのように有翼の美形達を捕らえる。

長髪の女は同時に白い騎士を召喚。射手は馬上から、次々と矢を放っていく。

純白の装甲に矢尻が刺さり、通過する寸前で炸裂する。放った全ての矢が胸部と頭部を射抜いていた。

掃討が完了した2人は、黒騎士の術で捕らえた天使達を基地を送ってから、帰還する。


 美少年あるいは美少女が、手術台に寝かされていた。

麻酔を受け付けない為、焼き入れした鋼鉄のケーブルより強靭なベルトで固定されている。

取り囲むように立つ6名の手術衣姿の中に、修児はいた。

覚醒したまま身体を開かれる天使は苦しげに呻くが、猿轡が噛ませてあるため声は出ない。


(性器がない…)


 被験体は精巣も卵巣も持っていない。

個体によって、陰茎か陰唇を持っているが、天使に生殖機能は無いと断言して良さそうだ。

生殖器以外に、消化器も異常だ。胃と腸が繋がっておらず、脾管も通っていない。

後はおよそ人間と同じ肉体構造を持っている。青白い炎はどこで発生させるのだろう。

治癒力は人間よりも強いが、秘密基地の法によって妨害すれば、再生を阻害できた。


 肺呼吸はしていないように思われた。

口と鼻を塞いでも効果が無い。試しに水槽に放り込むと、苦しげに手足を動かす。

彼らは皮膚呼吸で十分らしい。


 除草剤のアトラジン、ニトロベンゼンを注射してみるが反応しない。

基地にある薬品を片っ端から試してみるが、効果はない。薬物には強いらしい。

翼を切除してみるが、目立った変化は起きなかった。高圧電流を浴びせても死なない。

液体窒素を使おうとした直後、生命反応が消失する。死んだらしい。


 修児は次の天使の実験に取り掛かった。

人型に思いつく限りのアプローチを試した後、夏姫が処理した騎士の実験に立ち会う。

複合装甲の甲冑は肉体と一体化しており、剥がすと赤黒い液体が漏れる。

胴体を切り開いてみると、消化器官と発声器官が退化している事が分かった。

食道と気道が半ばほどから消えており、胃のあるべき位置には空洞がある。


(それにしても不思議な血液だ…)


 天使の血には、白血球、血小板などの組織が存在しない。

赤血球と、見たことの無い三角形の顆粒だけだ。この不思議な体液は凝固も分離もしない。

容器に密閉した状態で、修児はしばらく置いておくことにした。さらに時間を置き、結果を観察してみるつもりだ。

血液を全て絞り出してから2時間を置き、もう一度注入すると、被験体は活動を再開した。

人型と甲冑の血液組成は同じ。彼らは同種だ。


ありがとうございました。

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