表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/152

第4層、地下2階

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 名古屋に帰った探索班は、戦利品を鑑定した。

大須に住んでいる物体解析の異能者は、持ち込まれた道具や死体の詳細を次々と解き明かしていく。

濃緑の瓶に入った液体は、痺れを取る飲み薬。

バニラの香りの粉は、ぶつけた相手を無色の神力によって崩壊させる。

大振りのナイフは、運命を修正する。持ち主がナイフで攻撃した際、対象の急所に導く。


「人数減ったな~」


 第2次遠征に集まったのは総勢5名。

周哉、源、俊樹、紗莉、環希。景之と奈々葉は私用で、メンバーから外れた。

探索チームは異空間転移によって、前回の解散地点に出現。

懐中電灯で照らしながら、階段を降りて下層に進んだ。

土と石で組み上げられた迷宮。高さおよそ3m、通路幅およそ8m。


 部屋の探索を行い、左手の通路に進む。

襲い掛かってきた蛾人間を倒し、隅に生えていた白い花を回収。

奥に進むと、地下3階に通じる階段のある部屋に出た。


「これ…」

「人の手が入ってるな。今更だが」

「誰が作ったんだろ?」


 俊樹が呟いた直後、先頭を歩いていた源の姿が消えた。

突然の事態に狼狽える2名を置いて、環希と周哉は周囲に目を凝らす。

落ち着いて気配を探ると、同階層にいた。その動きから、混乱の程度が伺える。

しゅがんでいた彼女は、源が立っていたあたりに腕を恐る恐る突き出す。反応はない。


「おい、気をつけろよ…」


 周哉に相槌を打ちながら、環希は鞄からカラーボールを取り出す。

後退った彼女は優しく握った紫の球を、石畳の一点に叩きつけた。ボールが潰れ、紫のカラーが広がる。


「私も踏んでみる」

「え…」

「大丈夫。致命的なものじゃないみたいだから。もし通るなら気を付けて」


 環希は目印をつけた地点に向かって、小さく跳んだ。

両足が地面につく直前、彼女の姿が幻のように消える。源の時と同じだ。

周哉達は2人の気配に向かって、歩いていく。

途中、様々な道具を拾った。

厚手の布にくるまれたナイフの束、バニラの香りの粉末、茶褐色の膏薬で満たされた小瓶。


「いた!」

「あれは…天使か?」


 合流した環希達は、4体の天使に囲まれていた。

性別を感じさせない美形が、翼を羽ばたかせて宙を舞う。

咆哮によって眠気を呼び起こそうとするも、効果はない。

同時に白いもやが立ち込める。エンジェルは氷壁に閉じ込められた。

2人が周哉達に気付くと同時に、空間が青白く煌めく。


「鹿島!」


 氷壁が蒸発する寸前、変身した源は環希を突き飛ばすように探索班のもとに押し出す。

青白い火球を浴び、体表が焦げたように崩れる。

4人は炭化した源の元に駆けよった。彼らの中に、治癒能力の持ち主はいない。

時間を置けば回復するかもしれないが、探索を強行する必要はない。

探索班は一旦、名古屋に帰還する事にした。源を治療した後、時間があれば迷宮の探索を再開する。



 名古屋に帰還した時、時刻は午後3時を回っていた。

源の足を治療してから、探索の続行について議論する。

怪我をした彼はもう、今日は休むつもりだ。俊樹と環希は続行したがったが、他3名は尻込みする。


「5人じゃ、キツクない?」

「…私は一人でもいいけど」

「それはダメだよ!奥に進んで、もっと強い敵が出てきたら、…怪我しちゃうかも」

「…わかった、前言撤回。俺も行くから」


 5名は再び、迷宮に乗り込んだ。

道具の鑑定を済ませた時には、午後3時30分を回ろうとしていた。

強行はしない。怪我人が出たら帰る。死人を出すなど、もってのほか。

死者を蘇生させる異能者は、未だに発見されていないのだから。


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ