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四者会談――熱田区/千種区

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムなし。

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 会談の内容はその日のうちに、ミュータント達に伝えられた。

彼らの外の住人に対する反発は根強く、期限までにミュータント達を翻意させる事は出来なかった。

蔵人達がそれによってペナルティを千晃に課す事は無く、壁の建設は予定通り行われた。

ミュータント達を刺激しないよう、神宮前一帯からおよそ20m圏には手を付けない。

3コミュニティの作業員が撤収した頃、ミュータント達は構築作業を始める。


 午後1時、作業する彼らの元に、天使は姿を現さなかった。

天使達は異能者を最優先で狙う為、たった2人しかいない千晃のコミュニティは優先度が低いのだ。

その為、昼間の紘や蔵人たちと違い、少年少女の群れによる妨害を受けることは無かった。





 浩紀は早苗らと共に、若水交差点から北に向かって歩いていた。

先日の襲撃から1週間経った。翌日に道隆の住居を探してみた所、その気配が杳として掴めない。

その為、捕らえた動物を改造して近辺を捜索させたのだ。

とはいえ、道隆にも結界がある。動物達は彼の住宅に近づくと、目標を見失ってしまうのだ。

コントロールを失う位置。道隆の居場所は、おそらくその内側にある。


 それらを話した所、早苗がいたく興味を示し、浩紀は2人と彼の自宅を目指す事になった。

この3名の内、感知範囲が最も広いのは夏姫。

彼女は道隆の気配を探るが、ぼんやりとしか辿れない。

3人は喪失位置に着くと、目視による捜索に切り替えた。


(父上…)

(分かってるよ、早苗達だろう?)


 一方、道隆は早苗達の気配を感知する事が出来た。

見知った妖気の塊が近辺を何度も往復している事から、自分を捜索しているらしいと推測する。


(なんで探してるんだろう?)

(浩紀に関しては、父上が2度助けに行ったので、お礼でも言いたいのでは?)

(嘘だろ!!…やっぱり顔見せたのは、不味かったかな)


 道隆はアイスを食べながら、思案する。

このまま潜んでいるか、姿を現すべきか。

彼は知らん振りを決め込む事にした。


 その時、道隆は周囲に微細な気配を感じ取った。

圏内ではかなりの数の妖気が蠢いており、道隆は悲鳴を上げる側頭部をさする。

妖気は周囲の路地を縫うように走る。浩紀の使い魔だ。

人海戦術の要領で放たれた小動物達は、距離が近いからか道隆の隠蔽力を跳ねのけて捜索に勤しむ。


 それからおよそ40分過ぎた時、ベランダにカラスが止まる。

まもなく猫や犬がマンションを取り囲み、やがて道隆の部屋のインターホンが鳴った。

カメラを確認すると、見覚えのある顔が3つ並んでいる。


(年貢の納め時か…)

(うるせぇ。しょうがないなー)


 道隆は寝巻からシャツとジーパンに着替える。

チェーン――意味があるかどうかは不明だが、安心感はある――を外し、鍵を開ける。


「こんにちは。上がってもいい?」


 早苗が事務的な調子で尋ねる。

道隆は3名を玄関から招き入れる。リビングに通された浩紀が驚いた様な声を上げた。


「ヒーター入ってる!!え、すげぇ!」

「本当。ここだけ昔の名古屋だね」


 早苗だけは目立った反応を見せなかった。

もっとも、初めて足を踏み入れた家の内装には興味を持っているらしい。

道隆は表情にこそ出していないが、内心気が気でなかった。

客を上げるなど、小学生以来。しかも、今回は自分で応対しなくてはならない。


 麦茶を注いだコップを4人分、机に並べる。

講習でお茶汲みを習った道隆だったが、その記憶は遥か奥底。

3人から特に突っ込みが入ることは無く、道隆は無言で空いている席に着く。


「冷たい!その冷蔵庫、動いてるんだ?」

「あぁ」

「ピッチャーから注いでたけど、水が使えるの?」

「水も電気も、ガスも使える」


ありがとうございました。

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