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収束する残滓は、天使に翼を授ける(1)

趣味で書き始めました。

「先日、僕らの街が終了した件について」の続きです。

読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・展開次第でハーレムもあるか?

・デスゲームなし。

・俺tueeeは少なめ、チート能力は多め。

・キモイ主人公。

・読みづらい。

・残酷な描写や暴力表現あり。

・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。



「これほどの犠牲を出してしまうとは……、短慮の代償がこれか」


 道隆の皮膚は深々と裂け、赤黒い肉が覗いていた。

しかし、それに構ってもいられない。前方に現れた新たな天使は黒い鎧を纏っている。

容姿はかつて自宅近くに出現した個体とそっくりだ。しかし、感じられる気配の質量がまるで違う。

以前のそれが羽毛布団なら、今はビル床が落ちてきたように重い。


「貴様、貴様らなら分かっていたはずだろう!エデンには既に洗礼を受けた者達が、多数移っていた!それを――」

「知るか!どうでもいい!」


 文句を言われても困る。

道隆は大天使達がエデンと呼ぶ都市に何があったのか、考える事無く破壊した。

人間がいようと、天使がいようと、彼にとっては同じ事。"自分"に害をなすなら、それは消えるべきなのだ。

それより、この天使は殺したはずだが、なぜ生きているのか?


(こいつら何体いるんだよ…)


 先に倒した2体は、赤い鎧、青い鎧を身に着けていた。

これで3体目。道隆は辟易しながら、ラミエルが宙に奔らせた槍を回避。同時に数十本の杭を発射する。

マッハ10に達する速度で飛来する金属塊を浴び、胴体を両断される黒騎士だったが、次弾以降は稲妻によって焼き払った。

吸収した天使の残滓を費やし、分かれた胴体を癒す。


 三対の翼が青白く輝き、炎のように燃え上がる。

ラミエルが横殴りにする槍撃を、道隆は円運動で躱す。彼が冷凍弾を放つと同時に、ラミエルは白い炎球を八方に向けて撃った。

大天使が静止する。道隆は焼け焦げた身体に鞭うつが、視聴覚が奪われており、思うように動けない。

しかし、気配感知は無事だ。道隆は天使の気配に向かって、引き金を連続で引いた。


 銃口から距離を取り、ラミエルは光線から逃れる。

黒騎士は一射目から逃れる事に成功したが、身体が空間の圧潰に巻き込まれ、引き寄せられてしまう。

それにより、次の一撃を浴びてしまう。翼の炎を3枚砕かれ、右胸から下が微塵となる。


(力が奪われる…)


 彼の銃撃は肉体だけではなく存在の根源、魂まで損壊させるようだ。

戦いを長引かせるだけ、不利になるのはこちらだ。ラミエルは速度を上げ、夜色の怪人の背後を取った。


 視界が戻る直前、道隆は背中に槍が突き立てられた事を、体感で理解した。

心臓を貫かれた道隆が放った雷電により、ラミエルの筋肉は熱傷に覆われる。

ラミエルは思わず得物を離す。槍が刺さったまま間合いを広げる道隆だったが、突如落下感を覚え、身体がビクンと跳ねた。

道隆が目覚めた時、彼は岩と土に取り囲まれていた。空は小さく切り取られ、その中央から何かが迫る。

急速に大きくなるそれは、黒甲冑の天使。穂先を下に向けて、こちらに向かってきていた。


 道隆は身体を霧に変化させ、垂直落下から逃れる。

すれ違いざまに冷気をぶつけられたラミエルの皮膚にヒビが入り、呼吸器官に痛みが走った。

黒騎士はすぐに身体を再構成、貯蔵したパワーと引き換えに、コンディションを万全にする。

同時に爆発するような閃光を放つ。白い炎と光で再現された天使が、道隆を追う。


 霧の一部を分け、九つの刃を生み出す。

攻性の精神エネルギーを発する斬撃は、実体のない相手にもよく効いた。

天使型の白炎を霧消させた刃は独りでに動き回り、ラミエルの五体を文字通りの八つ裂きにした。

分割された大天使は、血を撒きながら大穴の中を落ちていく。道隆は穴から飛び出し、上空でラミエルを待つ。


ありがとうございました。

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