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無限大図書の底  作者: うにくらげ
仕事がたまってますよ?
18/18

インターバル#2

深海の奥の底、ヤツはやってくる。誰も発見することが出来なかったその生物は、ゆらゆらと陸上に上がり世界を見つめる。この狭い陸上に人間は何を思い暮らしているのだろうか?そんな事を思いながら1匹世界を飛びまわる。





「だから見たのよ!うにくらを!」

「まさか(笑)あれは絶滅したはずだよ。」

「間違えないわ。4444階辺りにふわふわ浮いているのを見たのよ!直ぐに何処か行ってしまったけど。」

「んーでも仮に本物を見たとしてだよ?まさか、イラナは捕まえにいくのかい?(笑)」

「どれだけ時間をかけても捕まえて見せるわ!それで、生き返るの、、もとの世界に帰る。」

「まぁ、止めはしないよ。ただわかっているよね?あの文献に確証はない。」






 私が4444階をくまなく探していると、1ヶ所の本棚が動くことに気が付いた。力任せに本棚を動かすと、ギギギという錆び付いた音と共に本棚が横に移動した。そこには、怪しい雰囲気をかもし出した扉があった。私は直ぐにアルを呼んだ。


「ここなに?」

「知らない。初めて見た(笑)」


 即答だった。そのままニヤニヤしながら、「入ってみれば?」と言うものだから、少しイラッとして無言でドアを開けて中に入った。






 帰り道が進む度々消えていくから、戻ることを諦めてずーと進み続けることにした。だいたい1日進み続けた。廊下を歩き、列車に乗り、崖から飛び降りて、砂漠を歩き、海峡を泳いで渡った辺りで疲れて倒れた。


「お腹すいた~。疲れたよ~。」


 全然どこか分からない洞窟の入り口で、私は座り込んだ。もう、服は泳いだせいでびしょびしょで乾く気配は全然ない。せめて泳いだ後に砂漠に行きたかった。とか、ぼぉ~とすること1時間ぐらい。私の視界にふわふわと白い何かが現れた。

 海月のような形をして、そしてそれに水色の猫のような耳?がついた生物、、うにくらだ。


 そして、それは光った。


「皆のアイドル、くらうに~ちゃんだよ~。」


 突然、謎の生命体は目の前で手のひらサイズの女の子に変身した。頭にさっきの変な生物の形をデザイン帽子をかぶり、黒い髪に水色の服を着ている。


「君の願いは何かな~?何でも叶えちゃうぞ?」


 そういう、女の子はくるくると回ると指でピースを作るとうぃんくをした。まぁ、なんていうか非常に痛々しい。素でやっているのか、それともネタでやっているのか?


「見てて痛いんだけど、、?それと願い?本当に叶えてくれるの?」


 私が真顔でそう言うと。女の子はピースした手をもとに戻し、チッと舌打ちをする。そのあと私の肩の上に乗ると、ほっぺをツンツンし始めた。


「あ、キャラですから、別に本当に叶えられませんし。」

「それが素なの?」

「そうだよぉー。はぁーもぉー人型になるなんて久しぶりだから張り切っちゃったのに。」


 そうか、そうか叶えられないのか~。って今なんと!?


「え!願い叶えられないの?」

「無理だよ~。何も出来ないただの小さな生物だもん。というか、誰がそんな変な噂流したわけ?」


 私は鞄に入れてびしょびしょになっている、1冊の本をくらうにー?とかいう変なやつに渡した。


「うわ、びしょびしょじゃん。あ…なるほどね、著者ナルトンって確かホラ吹きで有名な奴よ。確かに会ったことはあるけど、自分で「嘘でも皆が面白がってくれればそれでいい。」とかいうこと暴露してたわ。」


 私は頭を抱えた。こうなると、もう生きている両親や友達に会う事は不可能だろう。1つ賭けで、100円のチケットでも買ってみるか。それともいっそ神にでもなろうか。


「ん~何に絶望しているか分からないけど。一応望みを言ってごらん?」

「元の世界に帰りたい。」

「それは、無理。だって貴方が何処から来たか分からないし。」

「、、だよね。」

「でもまぁ、、これあげるよ。」


 そういうと、何処から出したのか、怪しい赤い液体を渡してきた。


「さぁー。ぐぐぃーといっちゃって!」

「これ何?」

「飲むと、大図書館に帰れるよ。ついでに、良いことも起きる。」

「とりあえず帰れるのね?」


 恐る恐るその液体を口につける。ストリベリー味、なんてことはなく、くそ不味いドリンクだった。飲む度に吐き気をもよおす。


「ゲホッゲホッ。何これ不味くて飲めたものじゃないわ!」

「ほら、そんなに量ないし、ぐいぐいと。飲まないと帰れないよ。」


 しぶしぶ、全て飲む。ゲロを飲むと実際にこんな味なんだろうというほど不味い。何度か吐きかけたが、何とか飲みきった。そして、その気持ち悪さからか眩暈がしてそのまま気を失った。







 目覚めたら、大図書館の自宅ベッドに横たわっていた。さっきのことは夢だったのか?


「んん~よく寝た。なんか胃の辺りがムズムズするわね。ということは夢じゃない?それとも飲みすぎた?」


 ふらふらと立ち上がり、ふと机を見ると置き手紙が置いてあった。



おはよう!

何故か分からないけど、1階の噴水付近のベンチで寝てたから運んでおいたよ。飲みすぎには注意してね(笑)

ーアルー



 夢か、、?そうその時は思ったが、次の日には現実であったことを知る。



僕「ストック無くなったので、しばらく止めます」

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