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無限大図書の底  作者: うにくらげ
仕事がたまってますよ?
15/18

インターバル#1

魔法なんてものは実は対したことなくて、現代を生きる魔法は科学だったりするのかもしれない。異世界における魔法とは、物理法則の違う科学なのかもしれない。普通は会うことは決してできない他の世界の人たち。それが集まったのがここ無限の大図書館。



「いあぁーよく来たね。イラナちゃん遠くから遥々ご苦労さん。」

「遠くってとっても馬車で半日ですけどね。」


 何処かの世界のアスカラ帝国の城下の街。帝国と呼ばれてこそいるが、非常に平和思想がモットーな国である。何せここ200年間戦争が起きていないのだ。街は別世界でいう中世ヨーロッパと非常によく似ている。さらに、様々なお店が立ち並び、各国から様々な商人が行き交い活気付いている。


「妹ちゃんは?一緒じゃないの?」

「街を見てから来るそうです。ここに来るまで多くの誘惑が、、。」


 おばさまはうんうんと頷くと、財布を取り出し紙幣を数枚黙って私のポケットに入れた。私は「申し訳ないですよ」と断るが、「いいからいいから好きなもの買ってきな」と家の外に押し出された。


「はぁ、、多分私の方がおばさまよりギャンブルで稼いでるのに。」


 私は賭け事勝負事が大好きだ。育った街のカジノが出禁になって以降、暇があればいろんな所に行った。街を移動しては、そこの酒場やカジノで勝ちすぎて出禁になる。

 でも、この街へは帝国魔法学校に魔法の勉強をしに来たのだ。国の政策でこの街では賭博が禁止されている。だからこの街にはほとんど興味が無かった。一回も来たことなかかったのだ。






 住宅街を抜け、中央広場に出ると小さなお店が立ち並んでいた。洋服、鉱石、魔道具や食べ物など何でも揃っている。


「取り敢えず、、折角だし魔道具でも見に行こうかな。」


 近くに魔法陣の描かれた看板を見つけ、扉を開ける。ドアに付けられたベルが小さく鳴る。中は非常に狭く、しかしそれに似合わず、様々な物が置いてあった。


タイラー 300ユニ

 火を付ける魔道具

イラト 500ユニ

 周りの明るくする魔道具

テェヌテ 1500ユニ

 電気魔法をかけることで爆発が可能

エノータル 1Ra 100ユニ

 燃やすと透明な炎を出す


(イラトが500ユニ!?私の街じゃ3000ユニはするのに、こんな馬車半日で値段が変わるなんて!)


 他の商品もかなり安くなっている。それもそのはずだ、貿易の商品は全て一旦この城下街に集められたあと国中に送られる。効率こそ悪いが、自然と資金が中央に流れる仕組みになっている。


(これは、転売業やったらかなり稼げるのでないかな~って(笑))


 そんなことを考えながら商品棚をぐる~と一周見て回ると1つ気になる商品を見つけた。木の板に9×9のマス目が彫られている。また、5角形の形をした駒にはナイトやキング等といった文字が刻まれていた。その形は非常によくチェスに似ていた。


シウギ 9500ユニ

チェスに似た東洋のゲーム。あまり有名ではないが、城下町の一部で人気のあるゲームを持ち運べるようにコンパクトにしたもの。普通に遊ぶのは構いませんが過度な賭博は禁止です。


「シウギ?初めてみる遊びね。」


 私は興味がわき、しばらくシウギの前で止まっていた。それを見たからか、奥から店主が出てきて話しかけてきた。


「こんにちは。シウギに興味が終わりで?」

「こんにちは。はい、面白そうなゲームだなと。」

「これ自体は高いんだけどね。ルールブックなら安く売るよ?」

「本当ですか?じゃぁ、イラト、タイラとそのルールブックをください。」

「はいよ!ちょっと待ってな。あ、それでルール覚えたら中央施設にある遊戯室に行ってみな。そこにいけば遊ぶことが出来るから。」


 買ったものをカバンに入れて近くの喫茶店に向かう。早速ルールを覚えて誰かとやってみたいと思ったからだ。






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