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無限大図書の底  作者: うにくらげ
仕事がたまってますよ?
14/18

七不思議#3

「あぁー1人マリソカートも飽きたなぁ、、せめてインターネットに繋がればなぁ。」誰もいない何処かの屋上で天使が呟く。「はやく人天堂さん、新しいハードを出してほしいな。」そんな時、向こうから誰かが1人発狂している声が聞こえてきた。


「?珍しくお客さんかな?」






 この扉を開けたいのは山々だが。何処から出したのか、天使様は神々しい槍を片手に持っていた。多分、扉を開けようとドアノブに手を置いたならば、入る前にブスリとやられそうだ。俺はしぶしぶ諦める。


「あ、それでもうひとつだけど。この図書館の、つまりここが何処だかという話だけど。」

「うんうん」

「ここは、」

「うん」

「地球の中心」

「うん?」


 天使様は空中に絵を描き始めた。この際、何で空中に絵が描けるのかという疑問は、天使だからってことにしておこう。絵は非常にシンプルで、地球の中心にあるマントル辺りに図書館、地球の上に天界(天国)、そして下に地界(地獄)が描かれていた。


「何かおかしくないですか?地球の上と下って宇宙ですし、真ん中ってマントルですよ?」

「"人間が見えている世界では"そうなんだろう?仮にも"神様"になったんだったらそのぐらい知っきなさい。」

「神様?俺は多分まだ人間かと。」

「?ここには神様しかいないぞ。本当に人間なら焼け死んでいるよ。」

「え?」

「?」

「天使様それは本気でおしゃっています?か?」

「、、本当だよ。まさか知らなかったのか?」

「えぇえええっっ!?俺が神?中二病じゃぁーないんだから。」


 もしそれが本当なら、今回のタイトルを【七不思議】とかいう何処かの学校アニメ風なんて付けるはずがない!【俺神様になる!?】、みたいなタイトルがついているはずだ。つまり、天使様は俺で遊んでいるのだ!きっとそうだ!


「あ、あのぉ天使様?」

「何かしら?」

「お、俺がもし神様なら、なんの神様なのでしょうか?」

「そんなの、まだただの神様に決まってるじゃない。っていうか、確かこの、七不思議にある地下の自動販売機?多分そこにいけば貴方の疑問も解決するんじゃないかしら?」

「は、はぁ、、。」


良く分からないけど、そこに次は行けばいいのか。くそぉ、、今度誰かにあったら詳しい説明をしてもらわないと納得出来ないな。それにしても地下か、そういえば七不思議の1つにあったな。


「では、天使様。俺は地下にいってみるのでこの辺で。」

「そう、、分かったわ。ところでなんだけ、ここって人が滅多に来ないから暇なのよ。」


 言われてみれば、図書館1階から1日以上エレベーターでかかるこんな屋上に、定期的に誰か来るとはとても思えない。館長も引きこもって木の中から出てこないみたいだし。


「これ!」


 そういって携帯ゲーム機を天使様は俺に渡してきた。俺が死ぬ前によく遊んでいたハードだ。


「モソハンXXが入ってるわ、月に1回でもいいから遊びに来てね。もぉーここネット入らないし1人だと暇なのよ。」


 ここまで来るのはかなり大変だが、もしかしたらこれを口実に仕事をさぼらせてくれるかも知れないし、、。あ、そういえば今日も掃除しないといけないんだった。まぁルソバ君が元気に働いてくれているだろう、と信じたい。俺はゲーム機をポケットにいれ、ピースをする。


「分かりました。気が向いた来ますね。」

「ありがとう。」


 俺はエレベーターに乗り、今度はB1と入力して決定ボタンを押した。天使様に手を振る。そして、扉が閉まり、危なそうな音と共にエレベーターは下へと降りて行った。今度は、この貰った携帯ゲーム機でモソハンXXをやりながら待てばいい。暇をしなくて済みそうだ。







 チーンという音と共に扉が開いた。俺は地下まで着いたのかと思いゲーム機から目を前の方にやる。すると、そこには白さんがいた。エレベーターの階数表示を見ると100階を示していた。白さんはぴょんぴょんとエレベーターに乗ると、俺が枕にしていた七不思議の本を取る。


(え~と、2つと1つはおまけね)


【大図書館における七不思議】

①、誰も掃除しないのに綺麗な図書館

②、大図書館館長の所在

③、誰も乗ってないのに動くエレベーター

4、入ったら帰ってこれない4444階にある扉

5、地下にある自動販売機

⑥、大図書館のある場所

7、不明



 そういうと、足にインクを付けてペタペタとスタンプを3つ空欄に押す。何故白さんは、俺がエレベーター乗っていることが分かったんだ?なんだが監視されていそうで怖いんだが。


「誰も乗ってないのに動くエレベーターっていうのには、なぜスタンプを?」

(それね、、それは本当に謎なのよ。)

「未だに原因不明と?」

(、、いくつか説があってね。イラナと結構頑張って調べたのだけど、、。1番有力なのが、目に見えない何かが図書館を訪れたってことね。)

「ふわふわさんみたいな?」

(う~ん、、少し違うけど、それに近い誰かってこと。)

「なるほど」


 なるほど、目に見えないとかまるで神様みたいだな。ん?神様?そういえば、、天使様が俺のこと名もなき神みたいなこと言ってたな、丁度白さんがいるし聞いてみるか。


「そういえば白さん。上で天使様にあったのだけど。」

(あぁ~そういえばゲーム好きの天使がいるわね。)

「そこで、俺が神になってるみたいな話を聞いたのですが?」

(う~ん、、。まだ神では無いんじゃないかな?)

「まだ?」

(地下に行けば分かると思うよ。自動販売機で売っている物をよく見てね。)

「天使様も同じこと言ってました。」


 俺はもう少し詳しく聞こうと思ったが、もう用は済んだとばかりに白さんはエレベーターの閉まるというボタンを押した。そして、外にぴょんっと飛び出る。


「あっ」


 そして、扉が閉まる。反応が遅れたのが運の尽き。開けるボタンを押しても反応してはくれなかった。そのまま、エレベーターは下に降下し始めた。








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