ありさの卒業式
3月となり、この日は春らしい陽気になりました。
この日は、ありさの中学の卒業式でした。
ありさは、卒業式で卒業証書をもらうと思い出深い学校で
友達と写真を撮っていました。
「秀樹くん、写真を撮ろうよ」
「ちょっと待って、今行くから」
秀樹くんは、ありさの待つ校庭に走っていきました。
それを見て、剛くんが言いました。
「秀樹は、本当にモテるな。女子からのファンが多いじゃないか」
「女子からというよりは、ありさの頼みを断れないだけだと思うよ」
「なるほど、そうかもな」
そして、秀樹くんが耕作くんや剛くん、
そして太一くんのところに戻ってきました。
「剛、遅くなってごめん」
「おまえってさ、ありさの頼みにはイヤとは言えない性格だな。
ありさと何の話をしたんだよ?」
「今夜の謝恩会に母ちゃんは来るのかって聞いたんだ」
そうなんです。
実は、信吾先生のお母さんであり私の幼なじみである
美津子さんは、病気で入院をしていました。
今は、言葉も普通に話せるようになってきましたが、
歩くためのリハビリが必要だという診断が下されて、
近々リハビリ専門にしている病院に転院をすることになったのです。
そのため、美沙子さんは病院からの連絡を待つために
卒業式を参加した後、謝恩会を欠席を出したそうです。
夏美さん、ありさが無事に卒業しましたよ。
最後の別れの言葉の後に合唱をしたのだけど、
その時に指揮者として頑張ったのですよ。
これから、高校を無事に合格して桜咲くの通知が来てほしいですね。
そして、これから高校生になって青春を謳歌してほしいですよね。
ありさ、卒業おめでとう。
そして、自分の夢をかなえるために頑張ってちょうだいね。
お義母さん、これで私の肩の荷が下りました。
というよりも私の心残りが消えました。
幼かったひとみとありさが、
立派に育ったことは本当に感謝しています。
ありがとうございます。
お義母さんの御尽力がなければ、正也さん一人で
二人の娘を育て上げることはできなかったでしょう。
それだけに感謝をしています。
これからは、ありさも自分の道を歩いていくでしょう。
どうか、見守ってあげてください。
私も空の上から子供たちの成長を見守っています。
気になっているのは、美沙子さんのことです。
作家としての仕事をしながら
お姑さんを見舞っていると聴いています。
できることなら、まだ虹の橋を渡らないようにお願いしてみます。
だから、ときどき美沙子さんの様子を見に行ってあげてください。
夏美さん、わかったわ。
あなたは、美沙子さんのことを気にかけていたのね。
わかったわ。
あなたの言うとおりにするわ。
いつか、美沙子さんが元気を取り戻すまで見守っていてくださいね。




