久しぶりの同窓会
信吾先生と美沙子さんは、夜行バスに乗って三宮に行きました。
ここは、神戸での中心地だそうです。
「ここもずいぶん変わったな」
「ほんとですね、私たちがいる時とは
天と地ぐらいに変わっていますね」
「同窓会は、今日の夜だって言っていたな?」
「そうですね。信吾さん、帰る時は夜行バスで行かないと
月曜日の仕事に間に合わないんじゃないの?」
「そうだな、本当だったらゆっくりと中華街を散策して
おまえとデートして帰りたかったがな。
二次会パスで夜行バス乗らないと
月曜日からの授業に間に合わないからな。
今度は、ゆっくりと時間を取って二人で行こう」
「嬉しい、ありがとう」
「今も昔も変わらないな。大学時代、おまえの笑顔にオレは一目惚れしたからな」
「何、言ってるんですか。私のほうこそ信吾さんのような優しい人に出会えて幸せです。
こうして小説家として頑張れるのも信吾さんが見守ってくれたおかげだと思っているんですよ」
美沙子さんが、小説家として頑張れるのは信吾先生がいるからこそなんですね。
美沙子さんの言葉は、信吾先生への感謝の気持ちだと思います。
教師として薄給の身だった信吾先生が、
美沙子さんに好きな話を書いてほしいと結婚をして、
秀樹くんが授かってとても幸せだと思っているからこそ
感謝の気持ちを伝えたと思います。
夏美さん、あなたもそう思いませんか?
小説家として頑張れたのは、家族が理解があってこそ実現できたのですね。
そして、夕方になり美沙子さんと信吾先生は同窓会の会場となっている
中華街のお店に行くことになりました。
「久しぶりだな、信吾」
「元気だったか?」
「美沙子、久しぶり」
「このサークルで夫婦になったのは、おまえたちだけだからな。
今日、おまえたちが来るの楽しみにしてたんだぞ」
「信吾、長崎でも教師やってんのか?」
「実家のある勝どき町に教師の欠員があったから申し込んだら
採用になって、今は小学校教師やっているよ」
「信吾と美沙子さんとの子供がテニスに出ていたって聞いたぞ」
「あっ、それ知ってる。勝どき中学校だよな、おまえの子供が
全国大会に出て優勝したって話聞いているぞ」
「神戸でも有名になっていたのか?」
「なにしろ、我がサークルの同窓生だから情報は早いぜ。
勝どき中学は、長崎の県大会、九州大会、全国大会と負けなしで
来ている強豪校だって話じゃないか。
全国大会は、個人戦と団体戦と揃って優勝したから凄いじゃないか」
「我が息子ながら、よく頑張ったと思っているよ。そう思うよな、美沙子」
「そうですね、本当によく頑張ってくれましたよ」
そうしていくうちに、美沙子さんと信吾先生は同窓会を楽しんでいました。
夏美さん、人との出会いって素敵ですね。
美沙子さんは、信吾先生と出会って幸せだと思いますよ。
あなたと正也が出会った時のように、幸せだと思いますよ。
夏美さん、神戸の夜が更けようとしています。
つかの間だけど、美沙子さんと信吾先生が
楽しい気持ちになれますように祈っていてくださいね。




