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おばあちゃん、大好き!  作者: 真矢裕美
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寂しいお別れ

弥生ちゃんは大阪のおじいちゃんとおばあちゃんと一緒に帰ることになりました。

弥生ちゃんの両親が離婚となり、お父さんが単身赴任で長崎に残ることになりました、

弥生ちゃんのお母さんは離婚が決まった後、荷物をまとめてご自分の実家に帰りました。

お別れをする日、クラスのみんなは来ていませんでした。

ただ、見送りに来たのは近所にいる私たち家族と秀樹くん家族だけでした。

「ありさちゃん、ごめんなさい」

初めてごめんなさいを言ってくれました。

よかった、これで何も心配することありませんね。

「元気でね」

ありさは精一杯の笑顔で弥生ちゃんに言葉をかけました。

「いろいろお世話になりました。私は引き続きここに留まります。

会社にも事情を話して独身で住める社宅に引越しします。

こちらには短い間ですが大変お世話になりました」

「残念ですね、環境に慣れて弥生ちゃんに良いお友達ができると

よかったのに寂しい限りです」

「そちら様(信吾先生家族です)には元妻のわがままでご迷惑をおかけしました。

なんでもそちら様の犬をよこせと言ったそうですね。本当に申し訳ありません」

「それは終わったことです。それよりも弥生ちゃんのケアをしてあげてください。

お母さんがいなくなって寂しい思いをしないよう心砕いてください」

「ありがとうございます、お心遣いに感謝します」

「関西に家内の実家があるんです。こちらに移り住む前は神戸にいましたから、

ときどき実家に帰省するだけになりました」

「神戸に住んでいたんですか?私の会社は本社が東京にあって神戸に支店があります。

こちらに来たのは長崎に支店を出すために人事異動で赴任してきたんです」

「失礼ですが、お仕事はどのような職種ですか?」

「勝どき町にコールセンターを立ち上げたんです。

元は神戸の支店で電話オペレーターの管理を任されてました」

「偶然ですね、うちの家内が大学卒業して仕事していたのが

電話オペレーターなんですよ。やはり、どこかで繋がるものですね」

「えっ?まさか、キミ佐藤(美沙子さんの旧姓です)美沙子さん?」

「そうです、お久しぶりね。津島くんが勝どき町に来るとは思わなかったわ」

「えっ?美沙子さんとどんな繋がりなんですか?聞いてみたいな」

「やめなさい、正也。他人の昔話に首突っ込むなって言っているでしょ」

「昔、美沙子さんに告ったんですよ。だけど、学生時代から付き合っている

彼氏がいるからお付き合いできませんってフラれました」

「その彼氏が信吾先生だったんですね。信吾先生、本当は美沙子さんを

盗られるのがイヤだから、結婚を早くにしたんじゃないんですか?」

「正也、やめなさい!」

「いいのよ、すずちゃん。信吾が家に電話してきて

付き合っている女性(美沙子さんです)がいるが、

他の男性に盗られそうだからって言ったもんだから

うちのじいさんが電話口で釣った獲物を離すなって言ったんだよ。

ついでだから神戸見物がてら嫁さん候補を見せろって言って

じいさんが単身で神戸に行ってきて信吾が美沙子を紹介したってわけ」

「そうだったの?おみっちゃん、美沙子さんには会ったの?」

「結婚式の前の日に初めて会ったよ。会ってみてピンとくるものがあった。

この娘さん(美沙子さんです)なら信吾を任せても大丈夫だってね」

何処かで人間のつながりってあるんですね。

そういえば、正也と夏美さんの出会いも学生時代だったわね。

夏美さん、あなたと正也が夫婦でいた時が懐かしいわ。

美沙子さんと信吾先生がつながっているように

あなたと正也もつながっていたのよね。

お義母さん、大丈夫ですよ。

弥生ちゃんもおじいちゃんとおばあちゃんのそばで

暮らしたら、きっと新しいお母さんに巡り合えますよ。

そうよね、そう願いたいわ。

弥生ちゃんを乗せた車が去った時に感じました。

夏美さん、どうか弥生ちゃんの幸せを祈っていてくださいね。


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