お互いにおめてた、そして母親になりました
熊本県にある里親斡旋の施設で預かっている雪菜と冬美ですが、
最初は施設の環境になれないのではと心配していました。
だけど、多くの犬たちに囲まれているようで安心しました。
『雪菜ちゃん、あたし怖いな』
『大丈夫よ、冬美ちゃん。怖いのは私も同じだよ』
『雪菜ちゃんはいつも前向きで頑張り屋だね。
あたしは今までお兄ちゃん(銀次郎です)とお姉ちゃん(明菜です)に
守られていたから一人で何かするなんてなかった』
『冬美ちゃんは兄弟がいていいな。私なんて小さい頃から一人だったんだよ』
『えっ?そうなの?てっきり兄弟がいたと思っていた』
『これからはお互いに赤ちゃんが産まれるんだよ。心配しないで頑張ろう』
雪菜ちゃんの励ましで冬美は母親になっていこうとしていました。
二匹のお腹が大きくなり、もう産まれてもおかしくない時期に来ました。
その状況を正也と信吾先生がパソコンで毎日見ていました。
そして、里親斡旋の施設からの電子メールを待つ日々が続きました。
正也が夜勤の時(介護福祉士の仕事をしています)は、
ありさが代わりにパソコンに座っていました。
「ありさ、今夜は遅いから寝なさい」
「ちょっと待って。今、メールが来たの」
「えっ?電子メールが来たのかい?冬美は大丈夫かい?」
「ちょっと待って、今日の午後10時に冬美に子犬が産まれました。
母子ともに健康です。今、冬美は子犬に母乳を飲ませています。
子犬は4匹(オス2匹、メス2匹)産まれました。
これから離乳するまでの間お世話をしていきますって書いているよ」
「そうかい、冬美に子犬が産まれたんだね。これは急いでパパに知らせようね」
それから正也に携帯メールで冬美の出産を知らせました。
正也は私の携帯(二匹の犬の散歩で留守するので購入しました)に電話をしてきました。
「冬美に子犬が産まれたのか。明日は夜勤明けだから熊本に行って冬美に会いに行こう。
健太も当然連れて行くぞ。子犬の父親になったんだからな」
「ちょっと気が早くないかい?まだ子犬が産まれたばかりだよ。
それにまだ赤ちゃんの目は開いていないんだよ」
「子犬に父親の顔を見せてやらないと意味ないだろ?
明日は冬美に会うのが楽しみになったな」
まだ子犬が産まれたばかりなのに親バカならぬ犬バカかしら?
本当に二人の娘が嫁入りになったらどうなるのかしらね、夏美さん。
えっ?きっと涙を流して泣くかもしれないって?
そうかもしれませんね、だけど娘たちの嫁入りは先のようだから
のんびり構えているんじゃないかしらね。
冬美の出産で喜んでいたけど雪菜ちゃんはどうなったのかしらって?
それは美沙子さんから電子メールで知らせてきました。
冬美の出産から遅れて3時間後に雪菜ちゃんに子犬が産まれたと知らせがありましたよ。
こちらも子犬は4匹(オス2匹、メス2匹)産まれました。
信吾先生が電子メールを徹夜で見ていてわかったそうですよ。
本当に冬美と雪菜ちゃんに子犬を授けてくれてありがとう。
これから子犬の里親を探すことになるかもしれませんね。
どんな里親さんが来てくれるか楽しみになりました。
どうか、子犬の行く末を見守ってくださいね。




