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おばあちゃん、大好き!  作者: 真矢裕美
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新しい家族

どうやら美津子さんと美沙子さんが話し込んでいました。

実は昨日、長崎空港で美沙子さんの荷物が届いたのですが、荷物のキャリーを見てびっくり。

キャリーの中に子犬が三匹寄り添って入っていたので、一緒にいた信吾先生と秀樹くんも

びっくりしてました。

はじめは一匹のはずの子犬がいっぺんに三匹になろうとは信じられない気持ちだったでしょう。

しかし、この片田舎で犬を三匹飼うとなると厳しい状況です。

「お義母さん、すみません」

「申し込み先の相手には連絡ついたのかい?」

「さっき、連絡がついて三匹の子犬を飼う人が長期入院になって飼うことが難しいと連絡ありました。

申し込み先の方も申し訳ないと言ってました」

「急な入院だったら相手の人を責めてもしかたないね。だけどね、三匹いっぺんに飼うのは厳しいよ。

家で飼うなら一匹だけ、あとの二匹は犬好きのご近所さんに聞いてみるよ」

それからしばらくして、美津子さんから私はこの話を聞きました。

「おみっちゃん、秀樹くんの気持ちは聞いたのかい?」

「秀樹には息子が一生懸命説得していたよ。子犬の世話を怠ったら大変なことになるってね。

すずちゃん、すずちゃんさえよければ子犬の里親になってくれるかい?」

「それは私の一存では決めれないよ。今夜息子と相談してみるよ。息子が飼うことを許すなら

明日犬を見に来ていいかい?」

「ありがとう、すずちゃん。吉報をまっているからね」

そして息子の正也が帰ってきた時に昼間の話をしました。

「そうか、一匹の子犬を飼うのも大変なのに三匹いっぺんだと美沙子さんが厳しいんじゃないかな?

子犬の躾や散歩を考えたら美沙子さんの労力では無理があるんじゃないか?」

「そうよね、美沙子さんも仕事時間を削るから締切日に間に合わないこともあるわよね」

「母さん、家に子犬を引き取ろう。ありさは犬が好きだから喜ぶよ」

「おまえがそう言うなら、明日信吾先生のところに行ってみるよ」

正也から犬を飼うことを許されるとは思いませんでした。

夏美さん、今回は正也を介して助け舟を出してくれたのね。

ありがとう、あなたも犬が大好きだったわよね。

犬を路頭に迷わせるよりは家で家族に迎えてあげてと言いたいのね。

ありさの犬好きを知っているから家に迎えてあげてくださいと言いたいのね。

わかったわ、明日信吾先生のところに犬を見てくるよ。

次の日、私は信吾先生のところに行って子犬を見てきました。

子犬たちは子犬用のドッグフードを食べて元気にはしゃいでいました。

「三匹のうち一匹がオス犬だったよ。この子が愛嬌よくてね、じいさんが嬉しそうに可愛がっているよ。

あとの二匹はメス犬だけど、環境にまだ慣れていないのか未だにこっちになつかないんだよ」

「この子たちの名前は決めたのかい?」

「それがうちのじいさんが何を思ったのか人間の名前をつけたんだよ」

「へぇー、どんな名前つけたんだい?」

「オス犬には銀次郎、二匹のメス犬には明菜と冬美とつけたんだよ」

冬美って名前を聞いて私はピンときました。

そう、夏美さんと一字違いだったからです。

そして、美沙子さんに冬美と名付けた子犬を見せてもらいました。

「この子は人見知りが激しいですが、根気よく育てていけば環境に慣れていくと思います」

「おみっちゃん、この子は夏美さんの生まれ変わりだわ。よかったら、うちの子として育てたいわ」

「すずちゃん、ありがとう。冬美、すずちゃんの言うこと聞いていい子に育っておくれよ」

こうして冬美が我が家に来ることになりました。

しかし、まだ明菜の里親が決まっているのか心配でした。

それを察したのでしょうか、美沙子さんが言いました。

「明菜は信吾さんの同僚に犬好きの人がいて、その人に引き取られることになったんですよ」

夏美さん、三匹の子犬が幸せになれましたよ。

この子、冬美をあなたの忘れ形見として大事に育てますよ。

新しい家族を迎えた我が家をどうか見守ってくださいね。







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