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零桜-桜龍-  作者: 夏歌
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五十嵐家

家に着くと私は真っ先にリビングに向かってソファに倒れ込んだ。「つっかれた..。」「すぐ寝ようとすんな!すぐ飯になるぞ。」兄ちゃんはソファに倒れ込んだ私を蹴った。「痛っ!私妹なんだけど!?」「お前は妹じゃなくて弟に見える。」「はあ!?」


五十嵐俊。18歳。五十嵐家の長男。黒髪で長身イケメン。五十嵐家唯一の常識人(私たちの中では)。私と同じ学校、私立青城学園の生徒会長。だが、神楽初代総長でもある。今となっては昔とは別人のようだ。昔は赤髪だったし、ピアスめっちゃ空いてたし。今となっては優等生にしか見えない。


「俊、飯まだ?俺腹減った。」「てめぇは少しは手伝えよ!」「何それ俺に言ってんの?別にいいけど、台所無事じゃなくなるよ?」「..やっぱいい。」「だろ?」


五十嵐凛斗。13歳。五十嵐家三男。黒髪のかわいい系イケメン。五十嵐家の中で二番目の問題児(一番は私と結雅)。市立青葉中学校2年生。現在神楽の幹部。喧嘩が絶えず、兄ちゃんがよく学校に呼び出されている(私もたまに行くが大体教師が私と会いたがらない。)。結雅と似ているような似ていないような...。


「そーいや、あのクソ親父またかえってこないってさ。」「いつもだろ。」「いつもだから、気にしない。つーか帰ってくんな。」散々な言われようだな親父..。たまには帰ってこねーとそのうちコイツらに殺されるそうだぞ。


五十嵐光希。35歳(だっけ?)。五十嵐家の父親。顔なんか忘れた。とりあえず家にはいない。自称冒険家。本業研究員。なんの研究をしているかは知らない(興味無い)。性格は楽観的で兄妹全員から白い目を向けられる。帰った時はお土産が無いと全員に殴られる、哀れな可哀想な親父。


お母さんは何年か前に家を出て行ったきり帰ってこない。どこで何をしているのかも分からない。ある日突然私と結雅が小さかった頃お母さんは出かけてくると言ってそれっきり帰ってこなかった。..本当にどこに行ったのやら。


最後に私の双子の兄、五十嵐結雅。15歳。五十嵐家の次男。左目を前髪で隠しておりミステリアスな雰囲気が漂ってはいるが、実際の性格はシスコンの変態野郎。つまり残念なイケメン。兄に突っかかり、弟と喧嘩する忙しい次男。顔は私と全くと言っていいほど同じ。元神楽の副総長。現在は昏睡状態。五十嵐家の中では一番の変人。(世間から見てもだと思うけど。)


とにかく、五十嵐家には普通な人間はいない。必ずどこか問題がある奴らばっかりだ。あの親にしてこの子あり、だな。「おい結。飯できたぞ。」「はーい。..ってなにこれ」「何ってピーマンの肉詰め。今日こそは全部食えよ?」兄ちゃんは黒い笑顔で私に言ってきた。「..ピーマン嫌い。」「お前はガキか。」「まだ15歳だし。」「今年で16だろーが。」「嫌いなものは嫌いなんだよ。」「いいから食え?」再び兄ちゃんは黒い笑顔で私に言ってきた。今度は無言の圧力までかけてきたよ..。「...はーい。」私はしぶしぶ食べ始めた。


私の口の中は死んだ。

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