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作者: そら梅

性的描写が含まれます。

私の薄ぼんやりとした性知識で書いたのでたぶんオブラートにつつめていると思いますが

苦手な人は見ないでください。

人間はいつも愛を求めている。

老若男女を問わず、愛の大小を問わず。


私もその一人だ。


制服のリボンを外し、避妊具を口にくわえる。


「ねえ」


私達のあいだには、その一言で十分だった。

いつもの流れ。

ベッドに押し倒され、キスをする。


唇が触れるだけのキスから、どんどん深くなってゆくキス。

私はこの溺れてゆく感覚が好きだった。

この愛だけは本物だと、自分に信じさせることができるから。


シャツのボタンははだけ、その隙間から侵入してきた手は迷うことなく金具を外す。


ダメだとわかっている。

所詮偽物なんだと。

終わった後、虚しくなるのはもうわかりきっている。

だけど求めてしまう。

求めて、求めて、求め続ければそこに本当の愛があるのだと馬鹿みたいに信じてしまう。


「はやく---」


はやく、私を満たして---


私の中に君が入ってきては出てゆく。

私はそれに答えるように小さく声を漏らす。

でも私たちがつながることは絶対にない。


君が愛用している0.02mmのその壁は

私に愛を与えるつもりなどないのだという意思表示なの?


画面越しでつながる手と手みたいに

近いようで遠い。


君が私の中で果てる。

だけどそれは本物なんかじゃない。


形すら残らない愛のレプリカ。

ごっこ遊びでしかない。


レプリカはいくつ集めても

レプリカのまま…



夕焼け空

しわくちゃのシーツ

ごっこ遊びの記録のなか。


今日も1人、満たされない心。

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