俺174だし‼
マサキは飛行機で日本に向かっていた。教会で会った人はマサキ達のような特殊部部隊を作った人だったらしい。しかしマサキはその人に失礼な事をしたと思うより、仲間を失ったという悲しさの方が強かった。マサキはその人に「何があった?」っと聞かれたが、仲間を失った事で精神が安定しない演技をした。その人はマサキが落ち着くまでそっとしておいてほしいと、アメリカのお偉いさんに頼みこんだみたいだった。アメリカの連中もそれをすんなり承諾した。マサキは電気をビリビリッと操る奴が現れ、みんなを殺したと言っても信用されないのは知っていた。教会に落ちていた白いヒモを取り出す。
「これは、紐じゃないな。ゴムか。」
マサキはそれを二三回横に伸ばす。
「ん?これは。」
ゴムには長く黒い髪の毛がついていた。それに、そのゴムの端っこには黒い後があり、切れているように見える。もう片方は結んであったのかグニャグニャっとなっている。マサキはそのゴムをポケットにしまい瞳を閉じる。飛行機のエンジンの音、周りの人の会話の声、音という音全てがが自分を責め立てているようだった。
…
「ただいま。」
マサキは何もなかったかのように明るく帰宅する。
「おかえり〜」
ユイは夕飯を作っていた。マサキは着替えをすましリビングのイスに腰掛ける。
「もう、急に帰って来るっいうから手の込んだ料理じゃ無いけど、出張お疲れ様。」
ユイは料理をテーブルに並べイスに座る。
「いやー急にここでの仕事が入ってさ本当なら、向こうで一日ゆっくりできたんだけど、お土産買う時間が無くてすまんかった。」
「なーに言ってんの、私は正貴に一日でも早く会えて嬉しいからいいのそんな事は。」
ユイはにっこり微笑む。
「そ、そうか。今日の料理も旨そうだな。いただきまーす。」
そう言って手を合わせる。
…
食事をすましマサキが風呂から上がるとユイは台所で洗い物をしていた。マサキはユイに近づき片足を思いっきり上げる。ユイは振り返りマサキの足首をガシッと掴む。
「あ、あははは〜」
「いきなり何よ人の顔の所まで足上げて、蹴り飛ばす気?」
「ち、違うよ。最近ストレッチしてるからどこまで、足上がるかな〜なんて思って、」
「もう、だからって急に後ろから来ないでよビックリするでしょ。」
「ゴメンゴメンで、離してくれない?」
ユイはマサキの足を離す。足首に泡がついたのでマサキは風呂場に戻る。
「唯は身長何センチぐらいだったっけ?」
風呂場から出てきて言う。
「え〜と確か152センチぐらいだったかな。何で?」
「いや、ほら今は足届いたの唯の顔ぐらいだったでしょ?いつかは青木さんの顔あたりまで、足が届いたらいいなーって思ってさ。」
「咲と正貴って身長同じくらいでしょ?無理じゃない?」
「俺の方が3センチデカイし。」
「え?そうだったの174もあるんだ。」
「あの人はいつもヒール履いてるから同じくらいに見えるの。今日疲れたから先に寝転がってるね〜」
「うん。」
ユイはマサキのがいつもと違うのに気がついていた。