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香りと色彩のアルケミー②

魔法の油は錬金材料に化粧品、食用はもちろんの事、ドワーフの遺物機械の燃料としても多用されているみたい。う〜ん♪ やっぱり魔法の油。でも私的にはただのオリーブオイル。オリーブオイルは食材の香りが飛びやすいし隠れやすい。使い勝手が悪く個人的にはあまり好きじゃない油の1つ。オペラ曰く、マジックオイル以外の物が少ないのは世界を統治していたドワーフ帝国の名残りらしい。

私の愛用はグリフィンの脂肪から採れるオイル。グリフィンオイルは無味無臭に近く、わずかに動物性のコクを感じる程度のもの。なんといっても万能でサラッとしていて、非常に食べやすいのが特徴の油。これはサラダに直がけオッケ〜油♪

後は偶に使う超希少なケートスオイル。オペラでは、うつしよに見る幻のオイルとして載っていたもの。雲をも纏い、空の星々すら背負うと言われるその巨体なケートスの体から取れる、長い年月を経て濃縮された魔法の結晶石。その結晶石から抽出される濃縮オイルは非常に独特な味で、調和する空間を選ぶ、媚びない孤高の色彩。結晶石を削った物を皇帝達が料理にふりかけるパウダーとしてよくリピートしていたらしい。

非常に甘く濃厚なので私はデザートのアクセントしてふりかける。

他にはコカトリスの鶏皮から抽出するコカトリスオイルなんて物も愛用中。


さてさてズッキーニ以下、切った物を軽く炒めていく。

フライパンに投入された食材は瞬時に変容していく。オリーブオイルの中で踊る野菜達の香り。野菜達の鮮やかな色がさらに増していく。

そして重力との決別、フライパンを振り食材を宙へ飛ばす。

リーシャ、なんだか魔女みたいだね。

フッフッフッ♪ 泣き叫ぶ野菜たちの悲鳴を、私が優しく炒めていくの。

リーシャってノリが良いよね。なんでも楽しくなっちゃう魔法、かけてるでしょ?

やめてよねアルコン。私は料理してる時、機嫌が良いだけなの。

料理してる時、楽しいの?

もちもちお餅。そうよ。

どういう風に楽しいの?

う〜ん、あんまり深く考えた事なかったけど、そうね〜……。ここで焦がすなんて失態は犯さない。火を弱める。時より鍋を振る。ベタだけど。食べてくれる人の笑顔を、時より想像しながら作ってるのが楽しい。みたいな感じかな。

なるほどね。絆を深める愛情いっぱいの芸術って事だね。

アルコンって詩人だったの?

ハハハ♪ まだ少し毒が残ってるのかも。アルコンの笑顔は無邪気で暖かい。

私も自身にそう思ってた。ンフフ♪

ハハハ♪ アルコンが無邪気に笑うと、私の世界はふっと明るくなる。そんなアルコンの笑った顔を見ていると、私の心に積もった不安や悩みがゆっくりと溶けていくよう。とても心地よく、とても癒される。

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