調和の儀式
まずはお米。当然専用の物はないので魔法石を固定して回転させるドワーフのエネルギー装置で代用。
お米が見慣れた物になったら水を張った鍋に移し沸騰させていく。ジュ、ボッ!
蛸は使うつもりなかったからストック。まあまだ使わなくても大丈夫かな。
魚の成果は6匹中2匹は猛毒で食べれないので錬金材料用に。残り4匹はオンコリンクス2、ポラスとログアという魚。
ポラスは白身魚に似た特徴があるから今日はこれを使う事に。オンコリンクスの味も気になるので取り敢えず1匹は使用。ここは素材本来の味を楽しみたい所、だけどチキンなので火を通す事に。
調べていて思ったのは、どれもこの世界では希少な品種の魚ばかりだという事。やっぱり人の出入りが殆どない辺境の場所だからかもしれない。汚染の件はドワーフの道具があったから平気だったけど、無かったら食べれるとは到底思えない。ブクブクしてたし。
すー、ふー(深呼吸で気合を入れる) 桶を固定具にはめ、ガントレットを付けて蓋をそっと開ける。尾ヒレが見えた。尾ヒレをがっしりと掴み、でも激しく暴れる。さすが魚と似て非なる生き物。こんな凍り付くほどの中でも諸共してない。エラに指を入れ押さえつける。その時ポラスが口から氷結魔法を放ってくる。
おっと……。ポラスの黒い体が紺色へと変化していく。
尾ヒレを押さえていた手を離し、短剣を取りポラスの脳を突き刺す。すぐに短剣を抜き、尾ヒレを掴んで抑える。少し暴れた後にポラスは動かなくなった。少し揺らして動かす……ピクリとも動かない。上手くいったみたい。
鱗を取っていく……けど殆ど鱗がない。というわけで軽く済ませる。やっぱりこんな世界だと鱗より魔法が発達していくのかな。
エラを切断して血抜きをしていく。血が青い。初めてなら食べるのを躊躇してしまう事だろう。
この世界の魚の良い所は臭みが全くないところ。反面、エルフのように焦げた甘酸っぱいにおい。通称ラズ焦げ臭がある。
このにおいが強いほど、この世界では味の是非はともかく、好まれる傾向にあるみたい。私はいつも通りにおいを完全にリセットする。
内臓の下処理。これもムギ同様、結晶石になっている。消化途中の物は青い液体状のものに。念入りに処理しておかないと魔法石の破片で歯が欠ける事になってしまう。私はむかし一度死にかけた。
一通りの下処理が済んだらそのままオーバルパンへ。の前に、鍋にはマルスダレガイを惜しみなく、これでもか、これでもかというほどに入れていく。躊躇してはダメ。そして水を入れた後にポラスを中央に入れじっくりと煮込んでいく。




