追放先と若男爵①。
「あったあった、これこれ〜♪」
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「近くに来るとなにか……不思議な感じがしますね」
「魔法を感じるとか?」
「ええ、そんな感じです。まさかこの中央に立つんですか?」
「う~ん。そうみたい」
「なるほど…………で、ここで何を?」
「う~ん? 追放先に行くのよ」私は地面に地図の魔法陣を写し描き「そしてこれ。遺跡の破片。これをどっかにはめ込むんだけど……」
ユリアスが生い茂った蔓をどける「リーシャ様、ここの窪みでは?」
「ナイスナイス♪ ではさっそく。ほらムギもう少し私に寄って」
「ニャ」
カチャリ……。
もう少し辺りを…。
もうはめちゃった。
>>
寒っ! え? 少し高い?
ドサッ!
ガチャン!
「いたたぁ~。踵骨が。あっ!」
ムギの下敷きになっているユリアス。
ユリアーース!!
片手で大丈夫の合図のユリアスとムギ。
やれやれ。まあ、とにかく二人とも無事で良かった。
ニャア。
周囲には「建物? 集落? やったわ! 一応成功みたいね」
「ニャオン」
取り敢えずみんな無事で良かった。
「良くない。早く僕の上からどいてくれ!」
私は誰かの背中に。その誰かは地面に倒れていた。
「ご、ごめんなさい。だ、大丈夫ですか?」
私はすぐに背中から降りて、倒れた誰かに手を伸ばす。
「まあ、君は軽かったから……」誰かは立ち上がり、服の汚れをはたいてそれから私の方を向く。と「あっちの大きな魔物じゃなくて良かったよ……おっ! 君すっごく可愛いね」
「うふ、ありがと。 あなたも…かっこいいわよ」彼はユリアスのように私より随分と背が高い。ふわっとした茶髪。じー。彼は私の目線に合わせてじっと見つめてくる「あ、あのぉ~……な、なにか……」
「いや。君、肌や髪は綺麗だし。その立派な身なりも。どこかの令嬢様かなと思って。それに……」
「あぁ……。あなたはここの住人?」
ここに住人なんて…。
「リーシャ様! ご無事ですか?」
しー。
「リーシャ……」
「私は大丈夫。私は無事だったけど、この人を踏みつけちゃって。えぇっと……」
「アルコン。アルコンです。この地の管理官を。それよりも本当にご令嬢で護衛の騎士までいらっしゃったとは」
こんなキャラ…いたっけ?
というかレギュラーキャラは軒並み見かけないわね。
ユリアスが私の横に来て、一歩前に出て私を守ってくれるように立ってくれた。
「管理官? 管理官はたしか……レファイア男爵では?」
「レファイアは僕の父。もしかして父と知り合いだったとか?」
聞いた事ある名前。
「えぇ、まぁ……。男爵には色々と、その、頼みごとをしていたんだけど、会えるかしら?」
アルコンは箱から落ちた小物を拾いながら答えてくれた。私も拾う。ユリアスも何も言わず手伝ってくれた。
「父は母の療養の関係でいまはここにいませんよ。優秀な医師がいるかなり遠くの地で、もう隠居の身に」
「そ、そうだったの……」拾い終える。ゴニョゴニョ「ねぇユリアス。言っても大丈夫かな?」
ゴニョゴニョ「大丈夫でしょう。我々の国はリーレイとは関わりが薄かったですから。それにあの様子ではリーシャ様の事を知らないでしょう」
「うん。そだね」




